理系教師の弟【ツイステ】

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それからAは、自分が怪我をした時の話をリドルたちにした。








『火傷跡は寮長の薬のおかげでもう綺麗になくなったが、跡がなくなっただけで、火傷自体はまだ完治していない。







寮長も意地悪な人だ。僕が毎晩痛みを堪えながら入浴する姿を見て楽しんでいるんだからな』








「う〜ん……話を聞いてる限りじゃ、A先輩がその生徒を助けて怪我をしたようにしか聞こえねーや」







エースがそう言うと他の者達もそれに頷いた。しかしそれに首を捻ったのはリドルだった。








「君が身体を張って人助け？何かの冗談じゃないのかい？」








「え、ちょ、リドルくん、そこまで言う！？」








ハーツラビュル寮の３年。ケイト・ダイヤモンドがリドルの発言に驚く。









「君たちは彼のことをよく知らないようだけど、彼は自分の身体を犠牲にしてまで他人を助けるような人間じゃない。






そもそも、彼なら魔法で被害が出る前に対処できたはずだよ」








『ククク……お前は僕を買い被りすぎじゃないか？







まぁいい。僕が話せることはこれくらいだ。どうだ？少しは犯人の宛てが見つかりそうか？』









Aがそう言うと、リドル達は頭を悩ませる。









「ん〜これだけじゃ特定は難しそうだよねぇ」








「確かに……もう少し調査を進めよう。行くよみんな」







「先輩、お大事に」








そう言うとリドル達は図書室を去って行った。









『……この僕に牙を向いた者がいる……フッ、犯人捜しはあいつらに任せておこう』

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