人の皮を被った鬼陸【ヒロアカ】 (ページ20)

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２７０．ページ20

サー「貴様、その顔なんのつもりだ。私をオールマイトの”元サイドキック”と知っての狼藉か…」

緑谷「あっ、いっ、その…！！；」

サー「オールマイトにこんなシワはない」

ナイトアイは緑谷の顔を掴みながらそう言った。

緑谷「！？；」

サー「目元のシワは通常フェイスにて約０．６ｃｍ。シルバーエイジからは約０．８ｃｍ。

今時ノンライセンス商品でも何時代のオールマイトか識別できるよう作られる」

緑谷「ちょっ…待っ…！！」

サー「非常に不愉快だ。お引き取り願おう…」

ナイトアイはそう言って背中を向けた。

サー「A嬢、こちらで書類の手続きをしますので…＿＿＿＿＿」

緑谷「”ビネガースーサイド事件”、ご存じですか…？」

緑谷が突然そう言うとナイトアイは足を止めた。

サー「……！」

緑谷「水質を変えられる個性の中学生が川で溺れ、それをオールマイトが救助した件の事件です。

溺れた中学生はパニックで川をお酢に変えてしまい、オールマイトはそこに飛び込み目をやられてしまった…

救出直後のインタビューで見せた目をすぼめた笑顔、僕はそこをチョイスしたつもりだったんです！」

サー「もちろん知っている。私が組む以前の事件。ＮＨＡテレビの番組”あの頃を振り返る”スペシャルでも少し触れていた」

緑谷「それデスそれデス！敵もいないし他の活動に比べて地味なんで、ファンサイトでも滅多に上がらないんですけど、僕好きでして…

特に中学生が感謝を述べた後の台詞なんかすごくウィットに富んでて…」

サー「こちらこそ、君のおかげでお肌１０年若返ったよ…」

緑谷「それです！！「お肌」ってのがまた！」

サー「貴様…試したのか？」

緑谷「あ、いや…！学校だとご本人がいることもあって骨太な話がし辛くて…それにマイナーは話はAさんしか通じないし…テンション上がっちゃってつい…！」

『……(この二人、多分私よりおじさんのこと知ってる気がするのよね…)』