夜桜の木の下には彼女がいた２～FFI編～ (ページ20)

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そして夕方、練習を終えAはシャワーを浴びてから太陽のいる病院に来ていた。

太「A姉！次の試合韓国となんでしょ？絶対勝ってね！」

『絶対勝って、世界に行ってみせるよ』

太「それでねA姉！決勝戦の日、一日だけ外出してもいいって言われたんだ！

だからお父さんと一緒に見に行くね！」

『本当に？太陽が見に来てくれるなら絶対に勝てるよ！』

太「うん！後ね、試合の日に渡したいものがあるんだ！楽しみにしててね！」

『あぁ、楽しみにしてるよ』

そしてAは病室を出て合宿所に帰ろうとした。

その時、円堂と豪炎寺のお父さんの声が聞こえてきた。

円「お願いします！豪炎寺からサッカーを取り上げないでくださいっ

あいつは、サッカーが大好きなんです！好きで、好きで、大好きでっ

でも夕香ちゃんのことで責任を感じて、自分からサッカーをやめて、今、やっと好きなサッカーができるようになったんですっ！

お願いです！豪炎寺からサッカーを取り上げないでください！」

『私からもお願いします、医師』

円「A？」

『貴方方の家庭内事情はよく知りません。しかし、だからと言って親が子供の楽しみを奪うことないんじゃありませんか？

少しは、息子さんの気持ちを理解してあげてほしいんです』

Aがそう言うと豪炎寺の父は二人の横を通り過ぎていった。

勝「急いでいるので失礼するよ」

そう言うとそのまま去って行ってしまった。

『……円堂、帰るよ』

円「っ……」