時をとめて３【ヒロアカ】 (ページ34)

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１３４．ページ34

しばらくの沈黙の後、口を開いたのはAではなく母親だった。

母「娘の意見を聞きたいですって？そんなもの聞く間でもありませんっ

この子には将来がある！そもそも、雄英なんかに通っていなければこんなことにはっ」

『お母さんっ！』

物静かなAが声を上げ、母親は口をつぐむ。

母「A？」

『黙って……先生は、私に聞いてるんだっ』

Aがそう言うと母親は渋々黙り込んだ。

『相澤先生…オールマイト……私、この個性のせいで昔から誰にもヒーローになれるなんて言われたことがなかったんです。

でも、そんな私に、”ヒーロー向けの良い個性だ”って何の躊躇も無く言った変人がいたんです。

そいつの言葉を聞いて、今まで抱えていたものが全部吹っ飛んでいったように感じたんです。

そいつのその言葉のおかげで……先生方の献身的なサポートのおかげでここまでやってこれた……

私は……まだまだ雄英で学び足りないっ』

Aがそう言って顔を上げると、相澤とオールマイトは小さく笑ってみせた。

母「Aっ、貴方何言って！」

父「もういい……お前の好きにしろ」

母「貴方！？」

父親は話は終わりだとでも言うかのように席を立ち去って行った。母親も同じようにそれを追いかけて行った。

相澤「……よかったな」

『はいっ』