元最凶の吸血鬼がメイドになった件 Ⅵ【黒執事】 (ページ9)

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その翌日から、Aは早速モーリス・コールの後を付け始めた。

コールはシエルの予想通り、寮弟の仕事を殆ど他の者にやらせている様子だった。

データのまとめ、アイロンがけ、靴磨き……全てにおいて他の者に任せっきりの状態だった。

そしてコールは、他の者に作らせた軽食を持って白鳥宮へ向かった。

Aも後ろからこっそりついていき、白鳥宮へ入って行った。

そこにはP4とその寮弟が集まっており、その中にはエドワードの姿もあった。

『(シエルの言うとおり、こいつは何一つ仕事をしていないようだな。最早サボりのプロだな……

よし、そろそろシエルの所に戻って……)』

エド「ん？猫？なんでこんな所に猫なんか……」

『にゃ”！？』

Aはエドワードに見つかり首根っこをつまみ上げられた。

クレイトン「その猫っ、青寮の寮監の猫だな。どうしてこんなところまで…」

レドモンド「可愛い子猫ちゃんじゃないか」

エドワードの手から離れ、Aはテーブルの上に着地した。

コール「あ、コラダメだよ猫ちゃん。先輩、僕この子元の場所に戻してきますね」

レドモンド「あぁ頼むぞコール。その子猫も迷子になってきっと心細いはずだからな」

コールはAを抱きかかえ白鳥宮を一旦出て行った。

そして人気のないところまでやってくると、コールは雑にAを放り投げた。

コール「猫って超嫌いなんだよね。愛想振りまいとけば可愛がってもらえると思ってんでしょ。

ほーんと目障り。汚いんだからさっさとどっか行けよ」

コールはそう言うと白鳥宮へ戻っていった。

『……あのクソガキっ』