２７４． ページ24
シエルとセバスチャンとAは青寮を抜け出し紫寮へ来た。
『で？どうやってデリックに会うつもりだ？他寮には立ち入り禁止だろう』
セ「忍び込んで見つかりでもすれば大事ですよ。
それとも、私達の力に頼りますか？」
セバスチャンとAはニヤニヤしながらシエルを見ている。
シ「フン、お前達に頼るまでもない。中に入れないなら……出てきてもらえばいい！！」
シエルはそう言って手元のランプを紫寮へ投げ入れた。ランプは中で壊れ徐々に火が広まっていく。
シ「ウェストン校校則第８７条をご存じですか？ミカエリス先生」
セ「ウェストン校校則第８７条。”校舎および寮内で火災など非常災害が発生した場合、全生徒は速やかに校庭に避難し監督生の点呼を受けること”
バレたら退学ものの最低な行為ですよ、ファントムハイヴ君。
しかし、女王の狗としては流石でございます、坊ちゃん」
シ「確かにブルーアーの言うとおり、校則は暗記しておくべきだな」
セ「……ところで、どうしてそんなに離れた場所におられるのですかAさん？」
『我は火が嫌いだ』
セ「そんな遠くにおらずとも、火はここまで来ませんよ」
セバスチャンはAを抱きかかえてそう言った。
シ「だがこれで……やっと会えるな、デリック・アーデン！」
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作者名：梅こんぶ | 作成日時：2020年3月19日 18時
