バイト:I ページ5
「…………Aさん、誰？」
気だるそうに突っ立っている男は、スウェットを着ていることから、この宿舎に暮らしている人なのだと推測。
「あっ、木村くんおはよ。ごめん、うるさかった？この2人はあたしのルームメイト」
木村と呼ばれた男は、ふぅん、とだけ返事をすると。
木「俺との生活捨てて、ルームシェアしてるっていうやつらの内の2人ってことね」
俺たちを冷めた目で見て、ふてぶてしくそう言って。
本当にいきなり、なんの前触れもなく。
そして、なんの躊躇いもなく。
俺は自分の目を疑った。
「ちょっと、木村くん…、あとでにして」
その男は、Aを抱きしめていた。
「コラ！あとでって言ってるでしょうが！」
すぐにAのゲンコツを食らって、頭を抱えることになったが。
木「ちぇっ、おはようのチューはしてくんないの？」
「そんなんしたことないだろ！」
木「いつもだったらしてくれるじゃん」
「したことねーっつの！2人とも気にしないで！こいつ頭おかしいんだ！」
木「あははは。Aさん、慌ててる。珍しい」
いたずらっ子みたいに、意外にも屈託無く笑って、俺たちに向き直る。
木「木村です。19歳です。Aさんとは爛れた関係です」
「コラァ！！違いますバイト仲間です健全な」
Aの怒声に、また楽しそうに、子どものように笑って。元来たドアへと向かって行った。
そのドアをくぐる直前、振り返って、
木「でもAさん、俺らの関係にこだわるの、ほんとに珍しい。そんなにそいつらは特別なの？」
そんなことを言って。
また、いたずらっ子みたいな、悪い顔をして。
ドアの向こうへと消えて行った。
「あの野郎……タイミング悪いわ……2人とも、マジ気にしないで！ああいうやつなの。なんも考えてないだけだから」
慌てたように弁解するA。
深「後輩のキャラ濃いなぁ」
「そなのよ。仲良いから、調子乗ってんの」
あの男の行動と、Aに対する態度。
2人がただの友達なのか、気になってしまって。
Aの休憩時間である30分は、おそらくほとんど、上の空だった。
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すずの(プロフ) - しょっぴーしんどみが深いです！ (2019年5月5日 2時) (
レス) id: 0281d1cc7e (このIDを非表示/違反報告)
もやし(プロフ) - 改めて最初から読み直しました！！しょっぴーが切ない…。しょっぴー頑張れ！！笑 (2019年1月25日 1時) (レス) id: e09021bb44 (このIDを非表示/違反報告)
とみちゃん(プロフ) - あなたの紡ぐ文章が読めて嬉しいです、応援してます。 (2019年1月25日 1時) (レス) id: df9c0b9860 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 最近は更新が毎日あって寝る前の楽しみになっています！無理せず頑張ってください！本当に文章やストーリーがお上手で感動します（；＿；） (2019年1月24日 1時) (レス) id: 32bd2067cf (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこけし(プロフ) - 阿部担だけど、なべがものすごく気になってしまいます…(笑) 物語もいよいよ佳境ですが、メンバー目線もっと読みたいです♪ 更新無理せず頑張って下さい(*´∀｀*) (2019年1月23日 17時) (携帯から) (レス) id: b63c0386f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかゆ
| 作成日時：2018年12月18日 4時
