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『妨害呪文を……』
「待て」
『何故ですっ』
「吾輩がやる。お前はクィレルの方を」
『………！
セブルス……』
こくっと頷いて席を立つ。
魔法をかけているクィレルの視線をそらせばいいのだ。
ただそれだけの事。
後ろの方に座っているクィレルに近づこうと、段に足をかける。
『え？』
何か足元の方で微力な魔力を感じ取り、足元の方に視線を降ろした時だった。
「燃えてるぞ！」
周りからあげられた悲鳴混じりの声に、思わずセブルスの方を振り返る。
何故か彼のローブが燃えていて、咄嗟に手をかざして鎮火した。
ハッとさっきの魔力の出処に視線をやると、グリフィンドール生らしき人物が走り去るのが隙間から見えた。
『………なんのために…』
あ！と声を出してハリーを見やる。
ハリーの箒は制御を取り戻しており、スニッチを見つけたらしいハリーが宙を駆ける。
クィレルの方を覗き見ると、隣の人にぶつかられたのだろうか
ターバンを直しながら座り直していた。
もうハリーの邪魔をすることはないだろう、と席に座り直して試合を見守る。
『な、なん……っ！？』
あろうことかハリーは箒に立ち、不安定な体勢で腕を伸ばしていた。
『せせせせせせせぶるすっ！セブルス！ハリーが！！！ハリーがぁ！！！！』
「おちつけ阿呆」
そんな事言ったって！と思ったその矢先、箒からハリーが落ちる。
声にならない悲鳴をあげた。顔が青ざめていくのがわかる。
『は、は、ハリーが……せぶ、せぶるす』
「はぁ。
よく見ろ」
『え？』
ガタガタと震える身体でセブルスにひしっと抱きつき、目を瞑る僕を呆れた声で宥める。
彼の言葉にポカンとして、恐る恐るハリーを見やった。
『…………あ、』
ハリーの手には、金のスニッチが握られていた。
セブルス曰く、口で飲み込んでキャッチしたそうだ。
なんだそれは、ジェームズでさえそんな捕まえ方はしなかったぞ。
『………ふ、ふふふ。
セブルス、ハリーは……ハリーはとても面白い子ですね』
「……………」
グリフィンドールが勝利を収め、場内は歓声に包まれた。
金のスニッチを高々と掲げるハリー
その姿がどことなくかつての友を思わせ…………
心がザワザワと騒ぎ立てていた。
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わさび(プロフ) - ぴうさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！一気読み！？あ、あまりご無理なさらずに！！！ (5月22日 22時) (
レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
ぴう(プロフ) - うぁぁ、タイプだぁぁ面白いです！これから一気読みします！ (5月20日 18時) (レス) id: c288b38476 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - 龍さん» わぁぁぁ！ありがとうございます！！そう言っていただけてとても嬉しいです！！ (2022年8月22日 22時) (レス) @page42 id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
龍(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！続き楽しみにしています！ (2022年8月22日 20時) (レス) @page43 id: c13f564568 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わさび | 作成日時：2022年8月1日 22時
