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『さ、そこに座って。
ズボン捲ってください』
渋々という態度で椅子に腰掛け、ズボンをたくしあげるセブルス。
その足は大きな傷とともに赤黒く染まっていた。
『………こんな、一体どうしたんです』
「……三頭犬に噛み付かれたのだ」
『フラッフィーに？』
「…………早くしてくれ」
少し痛そうに眉間に皺を寄せる。
慌てて手を添え、魔力を込めた。
僕は昔から魔力を自在に操ることができ、こうして掌から魔力を放出し傷を癒すことができる。
呪いなどにも対応できることを知って、学生時代に習得したのだ。
…………少しでも早く、毎月自分を傷つけながら夜を過ごしていた彼の傷を……癒してやりたかったから。
狼人間の付ける傷はそんじょそこらの魔法では治せない。
天眼を持つ僕にしかできないことだと使命感すら覚えていた。
と、それよりも今はセブルスだ。
ポワッと柔らかな光がセブルスの脚を包み込む。
『じっとしててくださいね、すぐに終わりますから』
「……頼む」
少しずつ少しずつ、傷を癒し、塞いでいく。
全て綺麗に塞ぎきると、足に残った血液をお湯で濡らしたタオルで拭きあげた。
『これでよし、と』
「いつ見ても不思議なものだ、お前のその術は」
『ふふ、そうですね』
「だが助かった。礼を言う」
『おお？珍しく素直ですねぇ、明日は槍でもふるのかな"ぁ！？………ゔｯｯｯ』
ドカッと足で鳩尾を蹴られてヘタレた声を上げる。
「…………」
セブルスは何も言わずにドスドスと部屋を出ていった。
ベッドに頭をつけながら床にへたり込む。
『ひ、酷い、あんまりだっ』
痛すぎる、セブルスは足技が得意なのだろうか。
ん"ん"ーっと唸り声を上げながら、腹部の痛みを魔法で癒す。
僕の友達は、随分と照れ屋らしい。
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わさび(プロフ) - ぴうさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！一気読み！？あ、あまりご無理なさらずに！！！ (5月22日 22時) (
レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
ぴう(プロフ) - うぁぁ、タイプだぁぁ面白いです！これから一気読みします！ (5月20日 18時) (レス) id: c288b38476 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - 龍さん» わぁぁぁ！ありがとうございます！！そう言っていただけてとても嬉しいです！！ (2022年8月22日 22時) (レス) @page42 id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
龍(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！続き楽しみにしています！ (2022年8月22日 20時) (レス) @page43 id: c13f564568 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わさび | 作成日時：2022年8月1日 22時
