155話:強行故の疑い ページ18
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『……ん…』
リ「Aｯ！大丈夫か！？」
真っ暗の部屋の中。
私達は両腕を頭の上で拘束されていた。
リタも柱を挟んだ後ろ側にいる。
『大丈夫、ちょっと待ってね』
私はダウン・Wで私達の腕を拘束している鎖を切った。
そして斬撃を壁に向かって放って砕けさせると、目の前が赤く照らされる。まだそこまで強くはないが熱風が私を襲う。リタに当たらぬよう風を纏った。
『見つけた。大丈夫そうね』
トレイス「……ぅ…A……」
リ「こ、これ、どういう…」
『リタはトレイスに肩を貸してあげて。すぐにこの梯子を降りてきてね。私は先にあの子達の安否を確認してくるから、二人も急いで来てほしい』
次はルーク。
ベリーとスノウと一緒にさっきの部屋と同じ構造の場所にいる。
地下を走り抜け、梯子を登った。
二人の姿が見えると拘束している鎖を切り、壁を壊してルークを引っ張り出した。
スノウ「Aｯ！？」
『ルーク、あんたも大丈夫ね。
ベリー、スノウ、下に降りるわよ』
ベリー「A…！これ何！？どういうことなの！？」
『大丈夫よベリー。もう怖いことは起こらないから』
ベリー「ま、まって！そういうことじゃあないわ…！」
『説明は後で皆と合流してから』
私は三人を連れて走ってきた地下を戻る。
扉の前に皆はいた。
『皆いるね。じゃあさっそく説明する。
信じられないと思うけど、これは全部レオの仕業だよ。
レオは私達にこの場所で殺しあいをさせたいみたい。
私達が苦しむ姿や疑心暗鬼になる姿、そして死んでいく様を撮って売ろうとしてるの』
リ「は、…」
『今までの「勉強」もこの時のための準備でしかなかった。
アイツは私達をただの商売道具だとしか思ってなかったってこと。
……突然そんなこと言われたって信じられるわけないのは分かってるわ、レオが私達を拾って育ててくれたんだもんね。
でも、それもこのゲームのためなのよ』
ベリーやジュリアの顔は真っ青だ。
実際に怖い思いをしたルークとトレイスは冷や汗をかいている。
『この扉の先に行けばレオと……』
ルーク「…待てよ」
ルーク「……なんでお前がそれを知ってるんだ…？」
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作者名：胡蝶 | 作成日時：2022年7月27日 2時
