5話 ページ6
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天馬「Aって何者なの…！？」
葵「まさかお嬢様だったり…？」
天馬は大きな家とAを交互に見ながら述べて、
葵は目をぱちくりさせながら恐る恐る問い掛けた。
流石に驚いちゃうよねと思ったAは肩を竦めながら苦笑を浮かべた。
A「えぇ、葵ちゃんの言う通り…私は、白星財閥の令嬢なの」
「「令嬢！？」」
再び声を揃えて驚きを上げる天馬たち。
息ぴったりの良さにAは小さくクスッと笑えば、そろそろ夕日が落ちて辺りが暗くなるのが解ると門の鍵を開けて中へと入る。
A「ふふ、暗くなっちゃうと危ないから、話はここまで。それじゃあまた明日ね」
二人に微笑んで手を左右にひらりと振って述べた後、Aは玄関を開けて家の中へと入っていった。
葵「…まさか、Aちゃんが白星財閥の令嬢だったなんて…」
天馬「神童先輩は御曹司、Aは令嬢…」
二人は大きな家を眺めながら驚いた様子のまま、ぽつーんと少し立ち尽くしていた。
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「お帰りなさいませ、お嬢様。」
「夕食が出来ております」
A「ありがとう」
家の中に入ればメイドや執事が出迎えてくれる。
荷物を執事に預けた後リビングにある椅子に座ると豪華な夕食が運ばれてくる。
今日はハンバーグ、Aの大好物である。
大好物のハンバーグを見て嬉しそうに口元を緩めると、執事が声を掛けてきた。
「今日の学校はどうでしたか？」
A「凄く楽しかったわ。それに、転校した時からサッカー部の様子をずっと見ていたけど…あの子たちならサッカーを取り戻す事は出来そう。…いえ、出来るわ。」
執事はAの嬉しそうな顔を見て、釣られるようにふっと笑った。
執事の名前は
Aとは仲が良く、専属の執事でありボディーガードでもあるのだ。
玲音「…その様子だとA様はサッカー部に入られたようですね」
A「むっ…何でいちいち貴方はわかるのよ」
ハンバーグを1口サイズに切ってフォークで刺して口に運ぼうとする時、黒崎はAの様子を見て言い当てる。
言い当てられたAはまたかと思いながら、可愛らしくむぅ…とした表情を浮かべて黒崎を見詰めた。
玲音「私は何年貴女の傍に居ると思っているのですか。A様の言いたい事などは大体わかりますから」
A「…流石玲音ね」
相変わらず言い当ててくる黒崎に、Aは小さくクスリと笑った
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作者名：りはる | 作成日時：2020年4月1日 2時
