40話 ページ41
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──アンタは白恋中を裏切り、俺を裏切った!!──
──今のアンタは、倒すべき敵だ──
吹雪「(…雪村、倒すべき相手は僕じゃない。)」
雪村がAから吹雪に視線を移すと、鋭い瞳で吹雪を睨み付けた。
吹雪は睨み付けてくる雪村を見ながら、心の中でぽつりと呟いた。
ホーリーライナーは会場に到着し、電車を降りて会場の入口に皆は集まる。
そして扉が開くと、かなりの冷気が皆を覆った。
Aは寒さに慣れているも、掠めた冷気に小さく身震いをする。
茜「寒いっ…」
葵「エアコンの設定、間違ってません…?」
水鳥「そういうレベルじゃねーよ、これ…」
A「もしかして…今回の試合会場は…」
Aは葵達の言葉を聞きながら空いた扉の向こうを見ると、氷が一面に広がったフィールドを視界に捉えた。
A「やっぱり…"スノーランドスタジアム"。」
天馬「スノーランド、スタジアム…」
Aの発言を聞いた天馬は繰り返して言葉を口にすれば氷のフィールドを眺めながら、皆はフィールドへと向かっていった。
そして、フィールドに慣れる為にパスや連携を取る練習を始めるのだが……。
天馬「輝ー! 行くよ! …っ、うわっ!」
そう、フィールドが氷の為滑ってしまい、足を取られて転んだりと体制が崩れてしまったりと上手くいかなかった。
A「大丈夫っ、天馬…?」
天馬「いてて…だ、大丈夫…Aは平気そう、ってそっか…前白恋中に居たから、慣れてるんだっけ?」
A「まあ…少しは。でも流石に氷のフィールドでサッカーなんてしたことないよ」
Aは天馬の身体を支えながら起き上がらせた。
流石に白恋出身のAでも、スケートはした事があっても氷のフィールドでプレイをするなんて初めてだ。
白恋の方を見ると、慣れているのか上手くボールを繋げながら滑ることなくそのまま練習をしていた。
浜野「すっげぇ…」
霧野「奴らは滑りやすいフィールドに慣れているな」
神童「嗚呼。流石は北国のチームだ。」
浜野、霧野、神童が白恋のプレーを見ながら呟くと「皆ーっ!!」と春奈から声が掛かる。
皆は春奈に呼ばれて集まると、いいニュースがあると言った。
春奈「錦くんが戻ってきたわ!」
神童「錦が…!?」
天城「戻ってきたド!?」
速水「錦くんが…!」
車田「本当ですか…!」
2年と3年組は知らせに驚きと共に嬉しさから表情が明るくなった。
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作者名：りはる | 作成日時：2020年4月1日 2時
