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薬を飲んだら、また部屋に戻される。
だけど、さっきまでずっと寝ていたから全然眠くない。
それなのに、熱は朝より少し上がってきたのか、体は重いし喉も痛い。
そうなると何故か、急に一人でいることがはっきり意識されて寂しくなってくる。
一度そう考えてしまったらもう眠れない。
ベッドから起き上がってベッドサイドの小さなテーブルに置いてあるマスクに手を伸ばしそれを自身の耳にかける。
そして部屋を出てゆっくりリビングへと歩き出した。
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リビングのドアを開けると、るぅとがすぐにこちらを振り向いた。
「も〜寝てなきゃだめでしょ!あ、何かあった?」
『…眠くないからこっちにいる』
「眠くなくても横になってないと、良くなりませんよ?」
『マスクしてるから、ソファーで寝てちゃだめ…?部屋だと一人だから……やだな』
「年上なのに」「大人でしょ」とまた呆れられちゃうかな、と思ったけど、るぅとは一瞬驚いた顔をしてからいつも以上に優しい顔をして、その大きな手で頭を撫でてきた。
「気づかなくてごめんね。いいけど、ちゃんと大人しくしててくださいよ?」
「冷えピタも取り替えなきゃね」とまたパタパタと動いてくれる。
するとトイレに行っていたのか莉犬がリビングに入ってきた。
「あれ、Aどうしたの?」
『…寂しいからこっちで寝ようかなって』
「くふふ、やっぱ俺らより子供だな〜よちよち〜」
そう言って撫でくり回してくるから不貞腐れて唇を尖らせると「そういうとこもね」なんて言われてすぐソファーに寝かされてブランケットを掛けられた。
そしてるぅとも駆け寄ってきて、冷えピタを取り替えてくれた。
自分でできるんだけどね。
「寒くない?」「寝れそう?」と2人とも一向にソファーの側から離れる様子がない。
(あ、寂しいって言ったからいてくれてるんだ)
年下の癖に保護者のように色々言ってくるけど全てそれは2人の優しさで、その気遣いが風邪で辛いときには凄く嬉しい。
『莉犬、るぅと、ありがとね』
そう言ってソファーの下に座っているるぅとの頭に手を伸ばしてふわふわの髪をポンポンと撫でる。
するとソファーの上に座っていた莉犬が「あ〜俺も!」と下に降りて頭を出してきた。
…こういうところはやっぱり年相応?で可愛い。るぅとも撫でられて少し照れてる。
「早く良くなって」
可愛いけど頼もしい2人のおかげで、次の日にはすっかり治りました!
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つばさ - とても楽しかったです (7月5日 6時) (レス) @page47 id: dd93105dfa (このIDを非表示/違反報告)
あや - 久々に観に来ました!何回見ても飽きないです!ここまでお疲れ様でした! (2022年8月15日 13時) (レス) id: 7e40220ef6 (このIDを非表示/違反報告)
もなか(プロフ) - 野菜さん» 申し訳ありません…。現在リクエストは締め切ってしまっていまして、この話は「骨折」で終了する予定なんです…。ですが、続編を作る予定ですので、少し先になってしまうかもしれませんがそちらで書かせて頂きたいと思います!リクエストありがとうございます…! (2020年1月12日 2時) (レス) id: c18b45fe4f (このIDを非表示/違反報告)
もなか(プロフ) - さきさん» わ〜凄くわかります!!あの眠くなっちゃう現象は何でしょうね…?やっぱり安心する声だからでしょうか…! (2020年1月12日 2時) (レス) id: c18b45fe4f (このIDを非表示/違反報告)
もなか(プロフ) - 海月さん» 温かいコメントありがとうございます…!少しずつですがこれからも頑張りますので読んでいただけたら嬉しいです。 (2020年1月12日 2時) (レス) id: c18b45fe4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もなか | 作成日時:2019年9月20日 0時