大好きな君が心配なんです【すとぷり】

番外編.リスカ(ななもり。)ﾘｸ ページ31

病み系は苦手なこともあり書かないつもりでいたのですが、折角リクエストを頂いたので、番外編という形で書かせて頂きます！(すみません)
夢主ちゃんの性格上、本編とは少し切り離してご覧ください。

※流血表現？ありです
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最近、辛いことばかりだ。



まず、仕事が上手くいっていない。

新しい内容の仕事が入ってきて、慣れないせいで怒られてばかりいる。


更に、それが理由でイライラしていて、ジェルくんや莉犬にキツく当たってしまい、なーくんに怒られた。

仕事のことなどをなーくんに相談しようか迷っていたが、そのことがあって余計に言い出しにくくなってしまった。

唯一の逃げ場だったこの家も何だか気まずくて、最近はほとんど自分の部屋に引き込もってしまっている。



つらい、つらい、つらい



どうしたら、少しでも楽になれる……？




…考えた末、自室の棚の引き出しを開け徐に取り出したのは“カッター”


昔は自傷癖があったものの、皆と暮らすようになってから収まっていた。

切っているときは楽になれても、行為が終わって自分の手首を見たら突如不安が襲ってくる、その怖さはその頃からわかっていたから、それからは切りたいという欲求も沸いてこなかったのに…


カチカチと音を鳴らしながら出される刃




気づけば、無意識にその刃を自身の手首へと滑らせていた。


ー
ーー
ーーー

何も考えずに、ゆっくりとカッターを滑らせる。

久しぶりのこの感覚に、何とも言えない感情に苛まれる。



…突如、聞き慣れた安心する大好きな……でも最近は避けていた人の声が聞こえた。


「え……？A…何してるの？」

『……っ』


声の主は、なーくんだ。

どうやら、私は部屋のドアを締め忘れたらしい。

見られたことに焦り、何も言葉が出てこない。



怒られる？


呆れられる？


…心配される？それはないか。



何を言われるんだろうと不安になっていると、無言でなーくんが近づいてきた。

後ろからなーくんが近づいてくるのがわかるけど、怖くて振り向くことが出来ずに体が硬直する。

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