守りたい背中【男主】 (ページ8)

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守りたい背中3 ページ8

3人の視線が一斉に俺に向けられている。

そんなことに少しだけ優越感を感じて
ちょっぴり嬉しくなってしまう。

「俺…ほんまに
将洋さんと祐希さんと有志に出会えてよかった！」

言うつもりのなかった言葉が
口からポロリとこぼれ落ちた。

口にした途端、なんとも言えない羞恥心が襲ってきて
俺は3人を抜かす勢いで前へ進みながら

「やっぱ、さっきのは聞かんかったことにして！」

と大きめの声で前言撤回した。

なのに…

「俺も、千紘とバレーできてほんまに嬉しいで！」

と有志が真っ直ぐな瞳で俺を捕らえたから
俺の心はじんわりと温められて。

「有志と同じこと、言おうとした。
これからも一緒に頑張ろうな」

と祐希さんが力強い声音で俺を捕らえたから
俺の心は強く揺さぶられて。

「俺も。これから先もずっとずっと
ちーの成長を見守りながら
一緒に仲間としてコートに立ち続けたい」

と将洋さんが柔らかく笑って俺を捕らえたから
俺の全部が嬉しい、幸せだと叫んでいた。

こんなに最高の仲間に出会えたのは
本当に奇跡だと感じた。

こんなに最高の仲間と一緒にバレーができることは
本当に恵まれていると感じた。

自分を肯定してもらえることは
こんなにも嬉しいことなのだと感じた。

この運命に感謝して

「俺…絶対にみんなの背中をいつでも守れる
守護神になってみせるから！」

俺は高らかに宣言した。