守りたい背中【男主】 (ページ25)

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ある日のお出掛け(前編)2 ページ25

すると、今までクスクスと笑いながら
傍観を決め込んでいた祐希さんが

「たまにはいいんじゃないの、マサさん?」

ポンッと将洋さんの肩を軽く叩いて、彼を説得してくれた。

「まぁ…たまには…」

そんな祐希さんの言葉に渋々といった感じではあったが、彼は大人しく引き下がってくれた。

なんだか将洋さんが寂しげな表情をしているように見えて、申し訳ない気持ちが少しずつ芽生えてきた。

祐希さんもそんな将洋さんに気づいたようで
俺の隣にスルスルと近寄ってくると

「マサさん、ちーがいないと寂しいってさ」

と耳打ちしてきた。

その言葉が嘘なんかほんまなんか、なんて考える思考を持ち合わせていなかった俺は

祐希さんの言葉をまるまま飲み込んで
将洋さんに必要とされていることが嬉しいと
純粋に思ってしまって

「将洋さんのために美味しいタピオカ見つけるから！」

と宣言した後、俺は彼に飛びついた。

将洋さんは突然抱きついてきた俺に驚きつつも
「タピオカ…か…」と納得したように呟いて

今度は本物の笑顔でニッコリ笑い、俺の頭を撫でながら
「楽しみにしてる」
って、スーパー爽やかイケメンパワーを見せつけてきた。

「将洋さん…ガチで惚れてまう…」

俺のつぶやきは誰にも拾われずに消えていった。

それから晩飯とか風呂とか全てのことをやり終えて
俺は有志が待つ部屋、祐希さんは将洋さんが待つ部屋へ。

「有志、来たったで！」

ノックもせずにバンッと勢いよく扉を開けると
彼はベッドに寝転んだまま、顔だけをこちらに向けて
自分の隣の空いているスペースを軽くポフポフと叩いた。

こっちに来いってことやんな…?

そう解釈して、俺は勢いよく有志の隣にダイブしようとして…やめた。