守りたい背中【男主】 (ページ14)

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一緒に2 ページ14

俺はバレーがめちゃくちゃ好きで。
バレーが俺の人生の全てで。

でもそれ以上に…

未知の可能性を秘めた千紘と
同じコートに立って、
同じボールを追いかけて、
同じ勝利を掴む。

それだけのことが、今の俺にとって
最高の喜びであり、最高の幸せだ。

急にそんなことを言われるとは思っていなかったであろう彼は
元々大きい目をさらに大きく見開いて俺を凝視。

したかと思えば、ふわりと優しく微笑んだ。

「俺も！1番好きやで」

心臓がドキッと跳ねた。

まるで好きな子に告白されたかのような
そんな気持ち。

あー、ちくしょう。
俺、千紘の顔めちゃくちゃタイプやねん…。

前に一度祐希さんにそう打ち明けてみたら
めっちゃくちゃ爆笑された。

でも、そのあと言われた一言で
俺の心がグラグラと揺り動かされた気がした。

"めちゃくちゃ笑った後なんだけどさ、
性別にこだわる時代って、もう古いのかもな"

まあ…でも、顔がタイプなだけで
別に千紘に恋をしているわけではない。

たぶん、そうだ…。

俺は気持ちを切り替えて

「今日のミニゲームは負けへんからな！」

と千紘に言うと

「今日は俺ら、同じチームやってさ～」

将洋さんが言いよった、と
少し残念そうな顔をしていたが、
今度はパッと表情を明るくして

「俺と有志で先輩ら、ボコボコにしたるでー！」

と口の悪さを若干露呈しつつ、彼は小さく少し頼りなさそうな拳を俺に突きつけた。