星火燎原～イナズマイレブン～ (ページ9)

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第8話ページ9

4人で有人が作った夕飯を食べた日から1週間が経った。

今日は帝国学園との練習試合だ。

校長室の窓から外を見ると、物凄い土煙をあげて帝国特有のバスが校門の前に停車する。

いつ見てもただの装甲車にしか見えない……
あれで、遠征用のバスだというのだからびっくりだ。

｢いらっしゃったみたいですな。｣

中から降りてきた有人達に挨拶をしに行く円堂君

少し会話をしたかと思うと、すぐにグラウンドでウォーミングアップを始めた。

なんで、こんな弱小チームに帝国の中でも実力がトップのレギュラーを相手にしてるんだろうか。

どうせなら補欠とかの練習台にすればいいのに……

いや、トップチームじゃないとダメな理由がある？

まあいい。
あの人の考えなんて知りたくもない。

………………にしても、あのスピードと動きに驚いているようじゃ、帝国に勝つなんて夢のまた夢だな。

そう思いながらグラウンドを見ていると有人の合図でパスを繋げて円堂君に向かってシュートを撃つ。

何とかそれを止めたもののボールの威力が凄かったのか、止めた本人は手を抑えている。

だが、すぐに顔をあげてチームメイトに何かを話していた。

その顔はすごく輝いている。

すると、1年生の壁山君が校舎の方へと向かっていく。

御手洗か？
てか、彼入れても10人しかいないじゃん

確かに11人揃えなくても試合は出来るけど、帝国相手に10人で挑む気？

有人がそんなの許さないと思うけど……

だが、それも杞憂だったようだ。

木野さんが男子を1人連れて円堂君の元へと向かっている。

でも、彼、運動は出来ないはずじゃ……………

まあいい、これで11人か。

「……一向に始まりませんねぇ。」

「帝国のデモンストレーションに怖気付いたのかしらね。」

「帝国は試合に負けた他校を破壊することもあると聞きます。試合に負けることはおろか、もし棄権などということになったら何をされるか……」

「まあ、今さっき11人揃え終わったみたいだし、どう足掻いても勝つのは無理でしょうね。」

「それでは、やはり……」

私がそう言うと校長先生は顔を青くさせて慌てだした。