星火燎原～イナズマイレブン～ (ページ6)

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第5話ページ6

円堂君が出ていった後は静まり返る校長室

｢では、私達もそろそろ戻ります。ありがとうございました、校長先生。｣

｢いえいえ、何かあったらまたお越しください。｣

｢ええ。では、失礼しました。｣

｢失礼しました。｣

校長先生に挨拶をし、夏未の後に続いて校長室を出る。

｢私はこの後生徒会室に行くけれど、紅葉はどうする？｣

｢私は次の授業の予習もしたいし、生徒会の仕事も特にないから教室に戻るね。｣

｢わかったわ。それじゃあ、また放課後にね。｣

｢うん。｣

そう言って生徒会室の前で夏未と別れて自分の教室へと向かう。
教室の中は数人しか人がおらず、静かだった。

ちょうど良かった。うるさいと勉強に集中できないし……

そう思いながら席につき、カバンの中から数学の教科書やノート等の次の授業で使う教材とペンケースを取り出す。

教科書を開いて予習しようとした時、前の席に座っている豪炎寺君に話しかけられた。

｢えっと、星宮、だったか？悪いが、数学が今どの辺りまで進んでいるのか教えてくれないか？｣

｢え？｣

……………午前の授業の時は隣の席の男子に聞いていなかったっけ？

そう思いそっちの方を見るとその席には誰もいない。

そういえば、彼テニス部で外で練習してたな…

｢えっと、数学は今方程式をやってるよ。教科書のこのページ。まあ、当たることはないだろうけどここの問題が宿題にだされているから、やっておいて損はないと思う。｣

｢そうか。大体前の学校と同じなんだな。ありがとう、助かった。｣

｢どういたしまして。｣

彼にそう答えて教科書に視線をおとす。
それを見た彼も前を向いて予習を始めたのか教室の中はまた静かになる。

にしても、どうして彼は去年のFF決勝戦以降姿を現さなくなったのかな……

何かそれなりの事情があるんだろうけど、怪我をしているようには見えないし……

少し調べてみるか。

あと、葉月のことも気になる……。
同じ学校に通っていることは入学した時から知っているけど、入学式の日に1度だけ見たきりだ。

不登校になっているって聞いたし、こっちの方も少し調べてみるか。
まあ、私には会う資格なんてないけど。

そんなことを考えながらしばらく予習をしていると予鈴がなり、廊下が騒がしくなってクラスメイト達が戻ってくる。

本鈴がなるのと同時に数学担当の先生が入ってきて授業が始まった。