怖いんだってば【東海オンエア】

恋愛ドラマじゃないんだから ページ10

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「こっち向いて」




りょうくんの声が近づいてくる。

いくら昔からの友達とはいえキスはドキドキしてしまう。というか せざるを得ない



なんてったって、イタリア帰りの高身長ハイスペック爽やかイケメン伊達男だぞ。心臓がバクバク言っているのが聞こえそう



「聞いてる？」


私が頑なにりょうくんの方を向かないでいると、りょうくんが笑う。...なんでそんなに余裕そうなんだ、くそゥ


『わ、』
「やっとこっち向いた」



いつもよりニコニコ、というよりニヤニヤしたりょうくんが気付かぬうちに私に馬乗りになり私の手首を掴んでいる。


やだ、なにこれ 恋愛ドラマみたいじゃない。
りょうくんに掴まれた腕の部分だけが熱くなっている。





『...勘違いされるよ』
「としみつとてつやしか居ないよ」
『それがマズいんでしょ』
「なにそれ」
『笑ってないで早く退いてよ〜』


こういう所を 好きな人に見られて勘違いされて一悶着あるのが 恋愛ドラマ。



「...なにやってんの、」


「あ、としみつ。ちょっといじめてたの」
「...あっそ、」
「A 弄りがいがあるからなあ ｣




1番見られたくない相手に見られてしまうのが 私の場合。

毎月恒例行事→←罰ゲームなんて聞いてない

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