#3 ページ4
…ただの転校生ならいいんだけど、イケメンは困るな。というかアニメにないキャラが来て焦る…。
私が考え込んでいると、誰かにトントンと肩を叩かれた。またまた早苗だ。
「誰かが呼んでるよ。Aの事。」
え、気づかなかった。
早苗はドアのほうに指を指す。私は早苗が指差した、教室のドアのほうに目を向けてみる。
そして私は目を丸くした。
なぜかというと、顔を上げた先には私…いや、Aの弟がいたんだ。
いや、律じゃなくてもう1人の方。そう、影山茂夫だ。この世界「モブサイコ100」の主人公、通称モブ。
「あれ?なんでここに茂夫がいるの?」
私はそんなことを言いながら寄って行って、教室から離れるよう促す。
そして教室から離れたところに来てから、茂夫は言った。
「姉さん、忘れ物したでしょ。」
あー…したようなしなかったような…?まあ、要するに覚えていない。
首を傾げる私に茂夫はカバンの中から何かを取り出す。
「ほら、お弁当だよ。」
あぁ…確かに忘れたような気がしなくもない!
私は『ありがとう』と言い、茂夫からお弁当を受け取る。
『それにしても他の人に不信に思われなかったの?』
そう言うと茂夫は、ちょっと笑いながらこう言った。
「この学校の制服、僕の学校の制服に似てるからね。一年生とでも思われたんだよ。」
なるほど…。
「じゃあどうやって?どうやってここまできたの?」
そう聞くと茂夫は、目を逸らしながら控えめに言った。
「それは、超能力で……。」
そう言った茂夫に私は苦笑いをして、また「ありがとう」と言った。
茂夫の超能力の使い方に私は口を出さない。出しちゃいけないんだ。
この世界に気づいた時、私は決めたんだ。
『原作に逆らわない』
そもそも私がこの世界に来てしまった時点で原作に逆らってしまっている。影山茂夫と影山律に、姉なんていない。
だからせめて、彼たちが成長する時に私が側にいないように。
原作に沿って話を進める、という責任感が私にはあるんだ。
……いや、この世界に無いはずのものが生まれて、あるはずのものを失う、そんなことが起こったときに私には責任を取れる自信がない。__怖いんだ。
「姉さん?」
私はハッとして、顔を上げた。
『ご、ごめん。ちょっと考え事してた。届けてくれてありがとうね!じゃあね。』
私は早口でそう言って、駆け足で教室に戻った。
[A爆発まで 15%]
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モブくんはこんなんじゃないっっ!!!それは…分かってるんだ…。

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かっち(プロフ) - 夏さん» 具体的に言ってくれるの、めちゃくちゃ嬉しいです……!!モブくん、良いですよね…!テルくんとの関わりをきっかけにどんどん複雑になっていく所もあるので、これからも頑張りたいと思います!コメントありがとうございました。 (2023年3月5日 22時) (レス) id: 1b6cbbdaba (このIDを非表示/違反報告)
夏 - 色んなキャラとの関わりがあって凄く面白いです!!今まで姉設定の作品を読んでなかったんですけど、「これめっちゃ良い、え好きです」ってなりました。推しはモブくんなんですけど、テルくんとの関わりががなんかすっっごく好きです。これからも頑張ってください!! (2023年3月5日 21時) (レス) @page50 id: e81bb630ed (このIDを非表示/違反報告)
かっち(プロフ) - ルーさん» 最高の言葉ありがとうございます!見つけた時って……いやもう見つけてくれただけでこっちが嬉しすぎます(?) ルーさんが褒めてくださったので、やる気が出てきました!続き書いてきます!!コメントありがとうございましたぁぁぁーーー (2023年2月27日 22時) (レス) id: 1b6cbbdaba (このIDを非表示/違反報告)
ルー - 面白くて一気読みしました!こういう小説を探してたので、見つけた時めちゃくちゃ嬉しかったです!次の更新を楽しみにお待ちしております(*^^*) (2023年2月27日 21時) (レス) @page45 id: 3840c69267 (このIDを非表示/違反報告)
かっち(プロフ) - ゆさん» めっっちゃ嬉しいです…!!更新忘れたり迷惑かけることもあると思いますが、どうか最後まで見届けてくれると嬉しいです。コメントありがとうございます!! (2023年1月25日 19時) (レス) id: 1b6cbbdaba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かっち | 作成日時:2022年12月8日 15時