【REBORN!】少女、転生す。[未来編･５]

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──────山本side


ああ、しくった。


相手ピッチャーに2点差を取られて残るは3回表裏、引き分けかさよならかの瀬戸際に手に汗を握る以上の心境だ。


たった一瞬でもAを疑っちまった自分を殴りたくなった。


｢A｣


強ばる華奢な肩。


そんな申し訳なさそうな顔すんなよA。


俺は…お前が独りじゃなくて、しんどくない顔でいられるところに連れて行きたかったんだ。


〖私はあなた達の仲間じゃない〗


そりゃ、今まで言われて傷ついた言葉もあった。


なんで黙ってたとか……自分の身を削ってて、いつも無理してたのかとか聞きたいことは山ほどある。


けど今は信じる、それだけだ。


冷たい態度を俺たちに取り続けたお前とどう接したら良いか正直わからなかった時もあった。


今だって、前に言ってくれたことが取り消されたりしねえか、また独りで遠くに行っちまわねえかって…。


｢そんなことない！
……こんなことになってしまって…あなた達を騙して、言えたことではないかもしれないけれど…｣


何度も首を横に振って否定するAに、ちっとだけホッとした。


やっぱお前は優しい奴だな…。


だから今度は、自分の気持ちも騙すような嘘はこいつには吐かせない。


｢俺はお前を信じるぜ。
──────なんたって俺たち、友達だかんな！｣


──────山本side・終了

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