姉が結婚挨拶に日本の至宝を連れてきた【糸師冴】

完．結婚式 ページ9

ステンドグラスが綺麗で大きな教会。

並んでいる椅子に続々とゲストの人が座っていく。

周りをチラッと見たけど、
冴さん側の人はテレビで見たことがある人がたくさんいた。

こちら側は知り合いがたくさんいるので、安心。


一同が起立すると牧師の人が現れる。

牧師の人が開式を宣言したので、
本当に始まるのだと実感して、姉ではないのに緊張する。


扉が開き、冴さんが入場して聖壇前に立つ。

普段からかっこいいけど、
白のスーツを着て身を整えているので、更に男前だ。

その後に、お父さんとお姉ちゃんが腕を組んで入場する。


お姉ちゃんは、白のウエディングドレスに包まれてて、より綺麗になっていた。


お父さんから冴さんに腕を組む相手を変えて祭壇に進んで行く。


祭壇前につくと讃美歌を皆で歌う。

なんとなく聞いたことがある気がして、懐かしさを感じる歌だった。


終わると、牧師さんが愛の教えという物を
朗読して神様に祈りを捧げている。


ここからは結婚式の最重要場面。

誓いを約束するところ。

牧師さんが、よくテレビとかで聞く言葉を言う。


「誓いますか？」


最後に冴さんに問い掛ける。


「はい。誓います」


冴さんに続いてお姉ちゃんも誓う。

ステンドグラスから太陽の光が入り、二人を照らす。

綺麗でそこだけ別世界のような気がした。


冴さんからお姉ちゃんにお姉ちゃんから冴さんに、指輪を交換する。

お姉ちゃんが嬉しそうに優しく微笑んでいた。


冴さんがお姉ちゃんのベールを上げてキスをする。

二人が幸せそうに微笑んでいた。


冴さんって笑うんだ。


キスをしたあと、牧師さんが、二人を夫婦だと宣言していた。


結婚証明書に二人は署名している。

署名が終わると婚姻したことを告げられた。


そして、牧師さんが式が終わったことを伝える。


余裕ができたので、お父さんとお母さんを見ると、珍しく泣いている。


ちょっと恥ずかしいんですけど……。

でも、やっぱり娘の結婚式って泣くものなんだな〜。



冴さんとお姉ちゃんは、幸せそうにバージンロードを退場する。

二人ともお幸せに。

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