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「場地さん、俺やりましたよ！」
「おー、よくやったな千冬ぅ」
「…まだ言ってないっス」
ようやく場地さんがコントローラーを置き、テレビゲームから目を離した。
自分の頬を叩き、気合を入れる
よく考えてみれば場地さんにまだ何も言ってねえ
「俺、好きな人いて」
スッ、と場地さんの目から遊びの色が消える
喧嘩のときのギラついた目とは違う、冷静なかっこよさ
「文化祭、誘えたんスよ。ちゃんと、俺から…」
伺うように場地さんを見る
ニッ、と場地さんが口角を上げて俺に拳を突き出した
「やるじゃねぇか、千冬」
「！」
嬉しさで踊り出しちまいそうで、俺は下唇を噛みしめた。
場地さんの拳に、そっと自分の拳を合わせる。
▫
＿文化祭当日
1年のとあるクラスからは、校内に響きわたるくらいの絶叫が立て続けに聞こえていた
「ん…交代？…うし、あとは頼む！じゃっ」
それもこれも気合いの入ってるお化け役の俺のおかげだ。
廊下を走りながら『出し物優秀賞入るかもしれねー』なんて呑気に考える
待ち合わせ場所の時計台。もう既に人の影があった
「あ、場地さん！お疲れ様っス」
「あぁ…んで、なんで俺も一緒なんだよ。怖気付いたか？｣
「いや…あっちもダチ連れて来るっつってたんで」
まあ実は怖気付いてるのもほんとだ
嬉しいのに、普通でいたいのに、緊張してなさけねぇ…
そうして、待つこと数分
「…あっ、千冬くん！」
聞き覚えのある綺麗な声に、思わずびくっと心臓が跳ねる
もうなんか、声聞くだけでうれしい
そんな俺にきもちわりぃと自分で毒づく
「A、さん…」
控えめに手を振るAさんに手を振り返せば、Aさんは頬を淡く染めて微笑む。
うっすら桃色のセーターにリボン、少しだけ丈の短いふんわりしたスカート
あーもう、ばかみてぇに可愛い
夢見心地でぽーっとしていると場地さんが肘で小突いてきた
「千冬。これどーなってんだよ」
「んえっ？」
慌ててAさんを見ると、横に男が居た
「ねぇ、Aが用事あるって…コイツ？」
首元まである黒髪に黄色のメッシュ
印象的な目元のほくろ
「うん、そうだよ＿＿一虎くん｣
うそだろ、なんで…
Aさんが返事をした途端、一虎くんは鋭い目付きで俺を睨んだ
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はちみつぷーさん(プロフ) - Miyumiyuさん» 初コメ嬉しいい･･･！ありがとうございます、モチベ上がりました！頑張ります！ (2022年4月8日 15時) (
レス) @page1 id: 602bf9e950 (このIDを非表示/違反報告)
Miyumiyu - めっちゃ面白いいいいいいい！千冬可愛いですねえ！更新楽しみにしてます＾＾ (2022年4月8日 14時) (レス) @page8 id: d2d5035906 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はちみつぷーさん | 作成日時：2022年4月7日 18時
