かくかくしかじか ページ18
『・・・ゲホッ!ゲホゲホっ!』
「主殿!だ、大丈夫ですか?」
『・・・ゲホゲホっ!ゲボゴホッ!ゲフンゲフン!』
「あの・・・ゆっくりで構いませんぞ?深呼吸しなさい」
『ん・・・すぅ・・・・・・はぁ・・・・・・』
「何があったのです?」
一期兄さんは背中を撫でてくれて今にも泣きそうな俺を優しく抱きしめてくれた。
『・・・・・・かくかくしかじか』
「・・・なんと・・・そのような事が・・・」
あ、分かるんだ。一期兄さん、かくかくしかじかでわかる系のひとだった。
『それで頭もクラクラするし、腕折られたし・・・右肩斬られたし・・・』
「な、、!!」
一期兄さんは何を思ったのか俺を担いで一目散に走った。
「や、薬研ンンンンンンンンンンンンンンン!!」
『!?』
たった5秒で着くという高タイム。ボルト並に早いのだが。
「ん、ん?どうした大将といち兄」
メガネを掛けていないレア薬研兄さんは目を擦りながら2人を見る。
目は3になっていないし、一期兄さんは叫んだからわかるとして俺が分かるってことは・・・伊達眼鏡?
「大変です・・・主殿の腕が」
あわわわという青ざめた顔て慌てる一期兄さん。
「こりゃ折れてるな・・・何があった」
『かくかくしかじかで・・・』
「かくかくしかじかってなんだ?巫山戯てんのか?」
『・・・・・・・・・』
通じねぇのかよ。一期兄さんには通じて薬研兄さんには通じねぇってなんだ。アンタら兄弟だろ。
「や、薬研・・・よく聞いてください・・・・・・かくかくしかじかで・・・かくかくしかじかなんですよ」
「あぁ、そういう事か・・・」
なんで通じてんだよ!なんで兄弟の言うことは分かるってんだよ。なぜだ!なぜなんだ!
『・・・・・・かくかくしかじか』
「はぁ?なんだ大将」
「薬研、かくかくしかじかですよ」
「あぁ、分かったぜいち兄」
何この差!審神者傷ついた。
さっきより傷ついた。
124人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:のろすけ | 作成日時:2019年7月16日 23時