今度の審神者は超怖がりでした《弐》 (ページ38)

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演練④ ページ38

ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ、始まった。始まったよ。

『うわぁぁぁっ･･･こんのすけぇえ･･･アイツ覚えてろよぉおおおっ』

｢･･･この勝負我が勝ったら三日月は貰うぞ｣

『絶対あげませぬから。俺が倒れてもあげませぬから。代わりに不良品こんのすけを差し上げますぅう！』

｢･･････いらぬ｣

すごい顔で見られたんですけど。哀れみの顔で。
こんのすけそんなに不良品なの？！そんなに五月蝿い？もしかしてこの人の所でも油揚げにされたのかな？そしたら是非とも調理方法を見せて欲しいのだが。

ザシュ！バシュ！カンカン！キィィン！

『ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ･･･刀ぁぁ、そんなにな鳴らさないでぇぇ』

もう審神者倒れそう。何時もなら隣に居残り隊がそばに居てくれて服を握らせて貰えるのに今は･･･対戦相手の強面イカつい審神者しかにいない！

｢･･･くっ｣

こちらは今は苦戦状態。軽傷が3名、中傷1名、何もなし2名。

『･･････』

｢勝負あったなぁ･･･？なぁ、へっぴり腰審神者殿｣

へっぴり腰審神者と言われた途端俺はブワッと身体から炎が出たように人が変わった。

『あ？もう一変言ってみろゴラ』

｢･････････へっぴり腰審神者と言ったのだ、その通りでは無いか？なんか文句でも？｣

『･･･へっぴり腰審神者って言っていいのはカネさんさんげろげーろだけなんだぞゴラ』

｢カネさんさんげろげーろ？｣

『俺はなアンタと違って血が苦手で戦場が苦手な怖がり審神者なんだよ。よく倒れるし絶叫するし神様に迷惑かけてる。･･･けど嫌々見る画面にいる神様を見ると俺も頑張んなきゃってなるわけ。
アンタ、見るからに刀剣様に命令ばっかしてるし、刀剣様何か傷だらけだけど･･･まさか、ブラックしてるんじゃないよな？俺達(審神者)が戦うわけじゃないのに何偉そうにしてんだよ、あぁ･･･？』

｢貴様に何がわかる！我のやり方を！気安く語るな！｣

『あぁ、わかんないよ。だってまだ殆ど出陣してない初心者へっぴり腰審神者だからな』

結構強めに言ったけどこのおじさん相当怒ってるよ。怖い怖い。青筋立ってるし･･･。
･･････もう帰りたい。帰らせて？帰ろ？もう。
このおじさん怖い。

その時、《勝負あり！》とでっかい画面に出される文字。見事に勝ったのはｰｰ俺の部隊だった。