今度の審神者は超怖がりでした《弐》 (ページ26)

今日:3 hit、昨日:4 hit、合計:209,036 hit

主、風邪を引く② ページ26

｢みんなっ！主が風邪で壊れたっ！！｣

スパーンと鳴り響く障子。その音と声に一斉に振り向く刀剣様達。

『壊れてはない･･･気が狂っているだけぞ』

｢壊れてんな･･･｣(Byカネさんさん)

身体がどんどん火照り、目がギリで薄目にしかならなくなる程辛くなってきていた。

｢大将？｣

『はぁ･･･はふ･･･』

｢･･･加州、説明してくれ｣

｢さっき主迎えに行こうと思ったら物凄い音がしたから主の部屋に急いで向かったら階段の下で･･･主倒れてて･･･身体は重いし、熱くなってきてるし･･･｣

『我が名は審神者、しんしんしゃではござらぬ。審神者だ』

｢狂ってるし･･･｣

｢いいか、皆･･･何とか回復させるために今日は大将に無理をさせないこと！そして元気になってもらうことを目指して｢主ぃいいいいっ！｣｣

薄目で見る限り長谷部くん？なのかなということが分かった。

｢主、貴方は･･･どれだけ俺を心配させればいいのですかっ？｣

確かにどんな刀剣様でも近侍清光以外で1番俺の行動にタマヒュンするのは長谷部くんだ。主命を連語する長谷部君にとって俺は大事な存在。

心配されることが、こんなにも泣きそうな顔で言われることがなかった俺とって刀剣様は大事な存在なのだと本当に思う。

｢おは、お祓いの準備･･･してくる｣

俺の姿に驚いたのか石切丸さんは青ざめた顔で部屋を出て行った。
それは皆同じこと。青ざめた表情で何やかんや心配してくれる。

『か･･･かーえーるーの･････････が、き･･････くるよ･･･は、はぁ･･･』

ドタドタドタと走り回る刀剣様。自分の事より主。

『申し訳無いなぁ･･･』

その焦った光景を見るとやっぱり悪意を感じる。
中でも一番走り回ってるのは三日月さんで。
おじいちゃんとは思えない素早い走りをしていた。