今度の審神者は超怖がりでした《弐》 (ページ23)

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主の実力ページ23

カネさんさんside

俺達の主がへっぴり腰すぎて本当に主に相応しいのか真剣勝負で確かめてみようと思った。
和泉守げろげーろなんて･･･俺のカッコいい名前が･･･くっ･･･。

俺から奴に向かい仕掛ける。風を切るいい音。
結構本気でやったつもりだった。速く疾く。
が、あっさり避けられたのだ。

『･･･くっ、なかなかやるじゃねーか』

｢･････････｣

奴は喋らない。たまたま集中しすぎて聞こえなかっただけか？･･･にしても。

｢オラオラオラオラァァァ！！｣

おいおい、マジかよ･･･。このオレが押されるだと･･･？！

『チッ･･･』

脚を蹴り体勢を崩させる。これは何でもありだからな。

｢･･････っは｣

目の前の主は蹴られた瞬間に左手で手を付き刀を持つその腕を俺にビッ！と突いてきた。

『やるじゃねーか･･･へっぴり腰主ィ』

｢･････････｣

『オレがカッコ良くてビビっちまったかぁ？』

｢それはない｣

『なっ･･････』

ガガーン！あのビビり主が俺をカッコ良くてビビらないだとぉ･･･？！

｢俺はただ、久しぶりに湧く感情が抑えきれなくて黙ってるだけだ｣

その時主はフッと笑った。その顔に少し怖気がわいた。今までの主では見たこともない顔。
こいつァ･･･化けるつもりか？

『おもしれぇ･･･』

全く行かせてくれない出陣についてのうずうずが出てきて対戦相手を探していたところだったからこれは思わぬチャンスかもしれねぇ･･･。