１６話・立派なレディ ページ17
ある一室から響き渡る断末魔。血溜まりと嘔吐物が床に散らばって異臭が充満している。
そこにはボンドルドの姿と椅子に縛られた傷だらけの女の姿があった。
「キミの精神的タフさには感心します。しかし、お辛いでしょう」
Aの口の周りにこびりついた嘔吐物を拭ってボンドルドは彼女の顔を覗き込んだ。
「今日はここまでにしましょう。よく頑張りましたね」
偉い偉いと撫でる大きな手にAはギロリと相手を睨んだ。その態度にボンドルドは感嘆の息をこぼす。
「まだこの状況で自我を保てるとは。大抵の方ならストックホルム症候群に陥るのですが…本当に素晴らしい」
ピシャリと散らばった嘔吐物を踏むのも構わずにボンドルドはじっくりとAを観察する。
「しかし、困ったものですね。これ以上キミを傷つければ祈手になる前に壊れてしまいます。それは何としてでも避けたい」
顎に手をやって考える仕草をし、何か閃きたのか手の平に拳を軽く叩いた。
「あぁ、そういえばAは立派なレディでしたね。幸いにも三大欲求の一つを満たせる相手でもあります」
「…は？急になに言ってッ…」
猛烈に嫌な予感がした。三大欲求とは食欲、睡眠欲、そして…もう一つ。その一つを指すように立派なレディと性別を誇張する言い方。
また、伸びてきた手は今まで暴力を振るってきたものとは正反対に優しく体の輪郭をなぞっていく。
「愛…愛ですよ。A。愛が足りないから私を慕ってくれない。そこで愛の象徴である欲を満たせば私たちの距離は必然的に縮まるはずです」
「〜ッ！？」
嫌な予感が的中してしまった。その途端にガチガチと歯が音を立てて震えだす。
「温かみを分け合って物理的に繋がる行為をしてみましょう。大丈夫ですよ。たくさん愛撫でしてあげますから。Aが満足して私を受け入れてくれるまで」
その言葉を聞き終えれば、疲弊して動かなかった体を無理やり動かして喉が潰れるほど叫び拒絶する自分がいた。
「おや、何が不満なのですか？痛みより気持ちの良いことの方がいいでしょう」
今まで味わった痛みや苦痛よりも屈辱的で残酷な仕打ち。ここでずっと我慢していた涙がポロポロと流れ落ちた。
「〜ッやめろ！！！」
「ほら、A」
「…ッやめて！！」
「もっと喜んで下さい」
「…やめてください…ッ…」
「愛を捧ぐ神聖な行為に祝福を」
「さぁ、笑って」とボンドルドは泣き叫ぶAを促して大きな体の中に閉じ込めた。
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ヨモギ餅 - メイドインアビスで1番好きなキャラが黎明卿なので楽しく読ませて頂きました！ほんとに面白くて一気に呼んじゃいました!! (9月18日 23時) (
レス) @page25 id: ba2b3def77 (このIDを非表示/違反報告)
P様さん - 最近ボ��を知って夢探して読んだんですがめちゃくちゃ面白かったです!!こんな面白い作品書いてる人は誰だろう……と思って見たらOmiso様~!!!素晴らしい!!これを期にOmiso様の他の夢小説も読んで見る事にします!! (2023年3月30日 22時) (レス) @page25 id: fd9e8b1b91 (このIDを非表示/違反報告)
円陣はずれ - 度し難い、、が、黎明卿の女体化は少し興味あr(( それとグェイラァァァァ‼︎ (2023年1月7日 23時) (レス) @page25 id: dd75b894fb (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - 紅葉夜月さん» コメントありがとうございます！ボンドルドのヤバさを全て出し切りました(笑)グェイラとの関係まで褒めて下さってとても嬉しいです！度し難いボンドルドを最後まで堪能して下さりありがとうございました！ (2022年10月17日 21時) (レス) id: 6bf568ad42 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉夜月(プロフ) - ボンドルド卿のヤバさも素晴らしさも全て表現されていて最高でした………！！！夢主を手に入れるためなら暴力も厭わないところやグェイラとの関係も最高です！！ (2022年10月17日 20時) (レス) @page25 id: ad75ac515c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Omiso
| 作成日時：2022年7月17日 0時
