20話 ページ21
「よっし！しみったれた話はこんくらいにして、急だが俺さまからのお願い聞いてくれるか？」
本当に急だなと思いながらも頷くと「ちょっと待ってろ」と言ってクローゼットを開けて何かを取り出し、
「これ受け取ってくれ」
パッと渡されたのは澄んだ青色の綺麗なワンピース。
「え、これって…」
「お前の成人祝いだ。本当は成人パーティーに渡そうと思ったんだが、今から俺と出掛ける時に着てほしくて早めちまった。だから、今から着替えてくれるか？二度手間で悪いけどよ」
「いえ！ありがとうございます！さっそく着てみますね！」
ワンピースを掲げて眺めてみる。よく見れば細かい刺繍が施されていて、あぁとっても綺麗だ。
ウキウキとワンピースを両手で抱えて早速着替えに行った。そんな私の後ろ姿を見てはクツクツと楽しそうに笑う声がした。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
着替え終わってキバナさんがいる部屋へ入ってみる。
「じゃじゃーん！どうですか！」
柄もなくはしゃいでいるのは分かってるけど、あまりにも嬉しくてその場でくるりと回ってみては手を後ろで組んでキバナさんの方を覗き込む。
すると、一瞬硬直したと思えば、ズサァーッ！と私から離れてこちらに静止するようなポーズを取り、片手で顔を押さえているキバナさん。
「何してるんですか」
「ちょっとタンマ」
と意味不明なことを言い出し、しばらくしてやっとボソリと小さな声で
「あ゛ぁー…ぅん。すっげぇ似合ってる。本当に…うん。子ども扱いして悪かったな」
急な謝罪に「ん？」となるが、似合ってると褒められやっと大人として見てくれたので素直に喜んだ。
そんな私をキバナさんは顔から手を退けてチラリとこちらを伺う。その顔はどことなく顔が赤く、照れているようだった。
「キバナさん、顔赤いですよ」
「は、はぁ！？！？ちっげーよ！！いや違うかねぇーけど！！大体、そういうのはいちいち言わなくていいんだよ！！…たく、仕切り直すぞ！！！」
何故か怒られるし、仕切り直すって何をするだろうと思えば、ゴホン！と咳払いをしては私の手を取り
「綺麗なお嬢さん。俺とデートしてくれませんか？」
キザっぽくするキバナさんに思わず笑えばギロリと睨まれる。わっ、怖い怖い(笑)
ここは素直に「ごめんなさい」と謝って差し伸べられた手を取り
「喜んで、キバナさん！」
そう応えれば「最高のデートにしようぜ」と満足げに笑みを溢して、二人で街へ飛び出した。
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Omiso(プロフ) - 天音さん» コメントありがとうございます！キバナさんだけでなく、夢主まで褒めていただいてすっごく嬉しいです！それに神作だなんて…本当に勿体無いほどの素敵な褒め言葉に感激です！本当に最後まで読んでいただきありがとうございました！ (2022年5月7日 8時) (
レス) id: 6bf568ad42 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 最高でした…!!✨とても感動しました！キバナさん カッコいい…。夢主も カッコ可愛いい…!!!神作品！！ (2022年5月7日 0時) (レス) @page44 id: c80b266ed1 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます！キバナのかっこよさにとても力を入れたのでそう言っていただけて嬉しいです！神作品だなんてそんな！私には勿体ないお言葉…感謝の気持ちで胸がいっぱいです！本当に最後まで読んでいただきありがとうございました！ (2022年2月5日 0時) (レス) id: 6bf568ad42 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 自分ダンデさん推しだったけどこの作品を見てキバナさんもメッチャ好きになりました!!!これはもう神作品としか、言いようがありません!! (2022年2月4日 23時) (レス) id: 6b19049b00 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - きいさん» コメントありがとうございます！貴方様のお言葉にホッとしました。この作品を書いてよかったです！最後まで読んでいただきありがとうございました！ (2022年1月3日 0時) (レス) id: 00c4677ab1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Omiso
| 作成日時：2021年8月10日 1時
