10話 ページ10
貴方サイド
先輩たちに虐められて泣き散らかしながらドカドカと教室に戻り、結局このホコリ臭いところでお昼を食べていると何やら外が異様に騒がしい。
あー、こういうときは無視が一番 と決め込みひたすら口に食べ物を詰めていると教室のドアが勢いよく開く。
「Aちゃん、悟と傑が喧嘩しちゃってるの。止めてきてくれる?」
それはそれは美しい家入先輩。そして、お願いと首を傾げる愛らしい姿にその場をすぐさま立ち上がる。
「もちろんです、家入先輩!私にドンとおまかせくださいなぁぁぁ!!!」
ビュンッと自分的には風のように再びグランドの方へ駆け出す。
いってらっしゃい〜とお見送りのお言葉を頂いた私はもう誰にも負けない、最強だぜ!!!
といっていたのですがすいません。今、先輩たちの喧嘩を目の前に足が小鹿のように震えています。いや、言い訳させて下さい。
なんか禍々しい雰囲気だし、思いっきり殴り合ってるし、血が飛んでいるし…
今までもこの人たちの喧嘩止めに行ったことあるけどね?何度見ても慣れないわ。
とりあえず何か止めの言葉をかけた方がいいよね?
「あの、お二人さん。喧嘩はよくないと思います…」
そう恐縮ながらも言っているものの二人はチラリと一瞬こちらに目を向けるものの殴り合いは止めない。
いや、気づいたのなら止めろよ。後輩の意見聞けや。…結局、いつものように"あれ"をするしかないのか。
ほっっっんと嫌なんだけど仕方がない。脳裏に美しい家入先輩の笑顔を浮かべたら命を投げ捨てる覚悟もできた。
うっし…A選手いっきまーーーーす!!!
「二人ともやめろって言ってるだろうがァァァァ!!!」
二人の拳が互いにぶつかる前にその間に突っ込んでいく。いつもこれしたら流石に止めてくれるから…死にかけるけど。
そして、私の両頬に近づく猛スピードで迫る拳。
来世では呪術師、特にこの二人と関わることない人生を送れますように。
痛みの衝撃に耐えるように目を強く閉じた。
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Omiso(プロフ) - てんぎつね。さん» コメントありがとうございます。そう言われて実際自分でやってみたんですけど想像以上に痛いですね(笑) (2021年7月28日 23時) (レス) id: 00c4677ab1 (このIDを非表示/違反報告)
てんぎつね。 - いや親指は反り返したら痛い (2021年7月28日 23時) (レス) id: 04fcd4138c (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - るりさん» るり様、コメントありがとうございます!貴方様のお言葉に嬉しさで胸がいっぱいです!そして、貴方様の作品を読ませて頂いております。今後の更新楽しみにしています!応援ありがとうございます!貴方様にも私からのエールを。 (2021年6月5日 14時) (レス) id: 00c4677ab1 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - 最高な作品をありがとうございます。ほんとにその場にいるような臨場感や、細かく描かれる表現方法であっというまに読んでしまいました。これからも作品楽しみにしています! (2021年6月5日 11時) (レス) id: 82fe86bccf (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - 緑の白猫さん» コメントありがとうございます!読者様がゾクゾクするようなホラー×ヤンデレを感じて頂けていたらと思います!夏油の術式を上手く活かせることを目的にしていたので貴方様の褒め言葉本当に嬉しく思います!最後まで読んで下さりありがとうございました! (2021年4月5日 14時) (レス) id: 00c4677ab1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Omiso | 作成日時:2020年12月17日 19時