1話 ページ1
貴方サイド
私には呪いというものは見えない。
ただ存在だけは知っていた。人間の負の感情から生まれた汚いものだということを。
それを生み出す私たちは、呪いより汚い価値のないものなのだろうか。
それは断定することも出来ず、分かりかねない。
そんな私たちが生み出す呪いを払ってくれるという存在がいる。それが呪術師という人たち。
私にとってその人たちは尊く、憧れであった。
呪いが見えない私とは違った人間を超越した素晴らしい存在であり、少しでもいいからその人たちの役に立つことをしたいと……
「は?呪いも見えない雑魚に手伝って貰わなくてもいいから。てか邪魔」
クソ真面目に思ってた時期もありました。
「こら、悟。可愛い後輩に向かってその言い方はないだろ。この子がどれだけ私たちのために頑張ってくれてるか知っているのかい?」
「そんなこと知らねぇーし。傑、こんな奴の肩を持つのかよ。ありえねぇーんだけど」
てかどこが可愛い後輩なわけ?これが とバシバシと私の頭を叩いては馬鹿にしたようき見下ろしてくる心底ムカつく白髪…ん゛ん!!!
この偉大なる先輩は、呪術界で最強と言われる五条悟という人物。
以前の私なら呪術界の頂点を支えられること、側にいられることなんて光栄だと胸を張れていたんだけど…
「てか聞いてんのかよ。雑魚。お前のためにいちいち傑と争いたくないんだけど」
「ッ…ハハ…そうですかぁー。それはほっっっんとすいませんね」
光栄?ううん、ありえない。こんな人が頂点に立つ呪術界に人生を捧げてまで働こうなんて馬鹿馬鹿しい。
今日こそはこんな意味の分からない高専なんて退学してやる!!!
と頭を叩かれる痛さに耐えながら嘆いていると大きな手がポンッと優しく肩に置かれる。
「A、そう拗ねないでくれ。私は君がいるから助かっていることもあるんだけどな」
「夏油先輩…全ては貴方のためにこの身を呪術界に尽力します!!!」
「お前まじで傑にちょろ過ぎだろ。きも」
なんか長身の人が言ってるけどそんなことはどうでもいい。
ただ目の前で私に向かって微笑んでくれる夏油先輩がいれば全てを乗り越えられます!!!
「そんな見つめられると照れるな」
「はっ、夏油先輩すいません。つい」
「なら傑に不快な視線で精神的苦痛を与えた慰謝料払えよ、2万な」
「え、なんですかそれ。そもそも五条先輩にそんな命令される筋合いはありませ「は?」…すいません」
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Omiso(プロフ) - てんぎつね。さん» コメントありがとうございます。そう言われて実際自分でやってみたんですけど想像以上に痛いですね(笑) (2021年7月28日 23時) (レス) id: 00c4677ab1 (このIDを非表示/違反報告)
てんぎつね。 - いや親指は反り返したら痛い (2021年7月28日 23時) (レス) id: 04fcd4138c (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - るりさん» るり様、コメントありがとうございます!貴方様のお言葉に嬉しさで胸がいっぱいです!そして、貴方様の作品を読ませて頂いております。今後の更新楽しみにしています!応援ありがとうございます!貴方様にも私からのエールを。 (2021年6月5日 14時) (レス) id: 00c4677ab1 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - 最高な作品をありがとうございます。ほんとにその場にいるような臨場感や、細かく描かれる表現方法であっというまに読んでしまいました。これからも作品楽しみにしています! (2021年6月5日 11時) (レス) id: 82fe86bccf (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - 緑の白猫さん» コメントありがとうございます!読者様がゾクゾクするようなホラー×ヤンデレを感じて頂けていたらと思います!夏油の術式を上手く活かせることを目的にしていたので貴方様の褒め言葉本当に嬉しく思います!最後まで読んで下さりありがとうございました! (2021年4月5日 14時) (レス) id: 00c4677ab1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Omiso | 作成日時:2020年12月17日 19時