22話 ページ23
言い訳をする暇のなく勝己に別れを告げて、駆け出してしまったけれどこれでいいの。
あれ以上、追求されるとすぐにあの人のことがバレてしまう。
それに、早くあの人の元へ行かないと機嫌を損ねてしまうから…
そう自分に言い聞かせて、走り続けていると見えてくる公園。
すると、公園の出入り口で待っていたのかこちらに気づくあの人の姿。
「A、待ちくたびれた。今日の話いっぱい聞かせてくれ」
手を引かれてそのままベンチに座らせられる。
今日の話なんて勝己と出かけていたことしかない。
だけど、そのことをこの人は既に知っている。
だって"何故か"あの場にいたのだから…
「今日の話よりもまず何で貴方があそこにいたんですか…」
「あぁ、今日はたまたまショッピングモールに用があって出かけたんだよ。そしたらAと男が一緒に歩いているところを見かけて話しかけた。偶然だよ。偶然」
偶然なわけがない。あそこのショッピングセンターはとても広いし、たまたま会うなんてことそうない。
もう限界だ。
平気で嘘をつかれるのも、少しずつ追い詰めるように日常を蝕まれるのも、我慢できない。
ここで蹴りをつけないとこの人はきっと止まらないから。
「…偶然なわけないでしょ」
「あ？」
「偶然なわけないっていってるの！！あそこに貴方がいること自体おかしいし、つけているとしか考えられない！！ーーッもう私に関わらないでよ！！！」
息を切らしながらそういうと彼はクツクツと笑い始める。
そしてゲラゲラとお腹を抱えて笑う姿に沸々と怒りが湧いてくる。
「何がおかしいの！！」
「いや、別に？何もおかしくない。あー、そうかぁ。そう思うよな。こんな偶然重なったら」
「まだ偶然なんてふざけ…」
ないで！！といおうとした瞬間にガッと塞がれる口。
そして、ダンッ！！！と乱雑にベンチに押し倒される。
「ふざけてない。俺が偶然だっていえば偶然なんだよ。なぁ、A。俺は素直に従ってくれるお前が気に入ってるんだ。同じ思考を持って、俺を受け入れて、拒否しないお前がな。だから今更理想とかけ離れたことしないでくれ。間違えて壊しちまうよ」
…あぁ、この人は正気じゃない。話が通じない…ッ…
今までのツケが回ってきたのだろうか。偽ってこの人の側にいたからこんなことになったんだろうか。
後悔か恐怖からか分からない。ポロポロと溢れ出す涙。
そんな私をみて、彼は口角を歪ませて笑みを浮かべるのだ。
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Omiso(プロフ) - ゆりさん» そして楽しみにしてくださっていたこと深く心から謝罪します。また、ヒロアカの作品を書く機会があれば是非その作品を楽しんで読んでいただけたらと思います。 (2020年6月27日 15時) (
レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - ゆりさん» 突然ですが、次回作のリクエストについてお伝えしたいことがありここでコメントさせていただきます。次回作についてですが、ヒロアカではなく他のもので書きたいものができてしまい違う作品を書くことにしました。リクエストに応えられないことをご了承ください。 (2020年6月27日 15時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - りんさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！ゾワッとする場面が貴方様にとって作品の面白さになれていたこと本当に嬉しく思います！実は言うとバットエンドが好みでして…貴方様にはお見通しでしたか(笑)本当に最後までありがとうございました！！ (2020年6月7日 9時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 完結おめでとうございます！ゾワっとする場面が多かったですがそこがまたこの作品の面白さで、とっても面白かったです！！！バッドエンドなのもOmisoさんらしさが出ていて私はすごく好きでした！最後まで本当にお疲れ様でした！ (2020年6月7日 9時) (レス) id: 8a717e60ef (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - Omisoさん» 楽しみにしています！！ (2020年6月6日 22時) (レス) id: ea414cb9ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Omiso
| 作成日時：2020年5月4日 22時
