12話 ページ13
〜〜
もうあの人と会わなくていい。
もう恐怖に怯えることはない。
全てはひと時の悪い夢みたいなもの。
そう呟き、幸せそうな笑みを浮かべて、ベットに寝転び深い深い眠りにつく自分の姿。
だけど、眠る私の側に現れる黒い影。
そして、黒い影ははっきりとした形になるとあの男の姿になり、こう呟いた。
「(何幸せそうに寝てんの？早く起きろ)」
〜〜
ガバッと起き上がり、ベットの側を見るがあの人の姿はない。
「なんだ、ただの夢か」
タラリと冷や汗が首元を流れていて、それをタオルで拭き取る。
ほんと夢にまで出てくるなんて勘弁してよ…
ハァーと溜息をついて、再び布団に潜り目を瞑る。
だが、ゴンッ！！！と凄まじい音が部屋に響き渡り、思わずバッと起き上がった。
その音は窓から聞こえて、何かが勢いよく当たった音。
「もうなんなの…！」
寝ぼける体を起こし、目を擦りながらカーテンを勢いよくあける。
いつもの住宅街の景色、何も変わらない。
もしかしたら強い風で窓が揺れただけ？
気にしすぎたかな とカーテンを閉めようとする。
だけど、不意に家の前らへんに黒い影が見えた。
「誰かいる？」
目を細めてしっかりと凝らしてみると＿＿＿＿
全身黒の服装に、深くフードを被った"あの人の姿"
そして、手にはこちらの窓に投げたのであろう石が握られていた。
「え…」
間違いない…あの人だ。
あの人が家の目の前に立っている。
凝視していたせいか彼は私の視線に気付くと髪の隙間からギロリとこちらに赤い瞳を向けた。
「ッ！？」
混乱して、恐怖から思わず口元を抑える。
そんな私を見て何一つ表情を変えることなく、彼は私に窓を開けろというジェスチャーをする。
言う通りにしないとなにをされるか分からない…ッ…
震える手でカラカラと窓を開けると、彼はフードを取りこちらを見上げて
「今すぐ下に降りて俺のところに来い。じゃないと…分かるよなァ？」
握っていた石をギュッと掴み、粉々にするのが見えた。
サァーと顔が青ざめていくのが自分でも分かる。
そして彼の言葉に何度も首を縦に振って、
「す、すぐに行くから…ッ…」
そういうと あんま待たせるなよ と告げて再びフードをかぶり、家の外の壁に体を預けた。
そんな彼の元へ急いでその場から駆け出した。
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Omiso(プロフ) - ゆりさん» そして楽しみにしてくださっていたこと深く心から謝罪します。また、ヒロアカの作品を書く機会があれば是非その作品を楽しんで読んでいただけたらと思います。 (2020年6月27日 15時) (
レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - ゆりさん» 突然ですが、次回作のリクエストについてお伝えしたいことがありここでコメントさせていただきます。次回作についてですが、ヒロアカではなく他のもので書きたいものができてしまい違う作品を書くことにしました。リクエストに応えられないことをご了承ください。 (2020年6月27日 15時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - りんさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！ゾワッとする場面が貴方様にとって作品の面白さになれていたこと本当に嬉しく思います！実は言うとバットエンドが好みでして…貴方様にはお見通しでしたか(笑)本当に最後までありがとうございました！！ (2020年6月7日 9時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 完結おめでとうございます！ゾワっとする場面が多かったですがそこがまたこの作品の面白さで、とっても面白かったです！！！バッドエンドなのもOmisoさんらしさが出ていて私はすごく好きでした！最後まで本当にお疲れ様でした！ (2020年6月7日 9時) (レス) id: 8a717e60ef (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - Omisoさん» 楽しみにしています！！ (2020年6月6日 22時) (レス) id: ea414cb9ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Omiso
| 作成日時：2020年5月4日 22時
