44話 ページ44
荼毘サイド
手には手錠がかけられ、冷たい感触が肌に突きつけられる。
「荼毘、これは一体どういうこと！？なんで荼毘まで！」
ショートによって保護されていくAは、ソイツの手を振り払い俺の元まで駆け出してくる。
ダメじゃねぇーか。俺のところにきちゃ。
お前までヴィラン側だって勘違いされるだろ？
「…あ？お前誰だよ。俺の前から失せろ」
駆け寄る彼女を突き放して、ヒーローに連行されるのを黙って従う。
「〜ッ嘘！！そんな優しさいらない！！貴方を犠牲にしてまで私は助かりたくなかったッ！！」
自分を犠牲に…
あぁ、その通りさ。全てはお前のお見通しってわけか。
ここに来る前に俺はお前を助けるためにどうするべきか考えた。
一人では死柄木には敵わない。
だからといって頼れる仲間もいない。
Aだけでも最終的に幸せに助かる方法。
考えた末に一つの答えに辿り着いたんだ。
そして、俺はその考えを実行しようと"アイツ"に電話を掛けたのだった＿＿＿＿
〜〜(40話に遡り)
ポケットに入っている携帯をおもむろに取り出し"あるところ"に電話を掛けた。
「…お願いだ、助けてくれ」
「はい、こちらヒーロー事務所。どうしたんだ。何かあったのか？」
若いヒーローなのか俺の言葉に心配そうにする様子。だが、用があるのはこのヒーローではなく…
「そちらの事務所はショートがいると聞いたんだが、至急代わってもらえないか？」
「ああ！少し待っていてくれ！」
しばらく待っていると電話の向こうでガチャガチャと音がし
「はい、こちらショート。俺に何か用があるのか？」
本人が電話に出て、ニヤリと口角を上げる。
「あぁー、お前に用があった。なぁ、Aを助けたいか？」
その言葉に息を呑む音が聞こえた。
「お前なんでAのことを知っている。それにお前は誰だ」
「俺か？俺はAを連れ去った張本人だよ」
「まさか…ヴィラン連合の荼毘か！？」
「そうだよ、大正解」
「お前、ふざけてんのか。逆探知ですぐにお前の居場所を…ッ！」
「あぁ、それでいい。むしろそうしてくれ」
そう告げると は？ と困惑するようなショートの声。
そりゃそうだ。自ら捕まえてください と言っているようなもんだからな。
だけど、あながち間違ってはいない。
俺の目的はただ一つ。
「逆探知で俺の居場所を突き止めろ。そしたらヴィラン連合の居場所も全部分かるだろう」
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Omiso(プロフ) - 緑の白猫さん» わわ、緑の白猫様！今作でもコメントありがとうございます！ヒロアカの小説まで読んでいただけて感激です😭かなり納得した終わり方を書けたつもりなので貴方様からの最高の褒め言葉をいただけてとても嬉しく思います！本当にありがとうございました！ (2022年2月7日 0時) (
レス) id: 6bf568ad42 (このIDを非表示/違反報告)
緑の白猫 - はっぴーえんどだ……。私が知っている作者様の中の作品で初めてみたはっぴーえんどだ……! 主人公が初めからちょっと可笑しいのがまた新しく感じ、最終的にヒーロー側につくとはまた違う、正しくはないかもしれないが幸せな道を選んだのが最高でした! (2022年2月7日 0時) (レス) @page49 id: 22cb640d25 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - あゆりさん» コメントありがとうございます！1番好きだなんて…最高の褒め言葉です！死柄木くんの沼によりハマってしまいましたか。よっし、この調子だ()本当にこの作品を読んでくださりありがとうございました！今後とも応援よろしくお願いします！ (2020年5月16日 12時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
あゆり(プロフ) - 今まで読んできた作品の中で1番好きです！！Omisoさんのおかげで、もっと死柄木くんの沼にハマりました()これからも応援しています！ (2020年5月16日 11時) (レス) id: ce98ce751c (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます！！本当に嬉しすぎるお言葉に喜びで胸がいっぱいです！また貴方様を楽しませる作品を作れたらいいなと思います！！今後とも応援の方よろしくお願いします！！ (2020年4月3日 7時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Omiso
| 作成日時：2020年2月10日 22時
