28話 ページ28
荼毘サイド
Aと死柄木が出て行ったあと、追いかけることはしなかったがバーでただ座っているのも落ち着かずしばらく外に出て当てもなくふらついていた。
それで何か気持ちが変わるわけでもなく、結局しばらくしてすぐにアジトへと足を進めた
〜〜
アジトへ着き、入ろうとするがふと聞こえてくる愉快そうに笑う死柄木の声。
なにをそんなにご機嫌なのか気になり、ドアノブを回すのをやめ、そっと耳を傾ける。
すると、ケラケラと笑いながら死柄木が話す内容はAがヒーローに捕まり、助けずに帰ったという話だった。
そして、次の機会に自身がAを助けていいように思い込ませると…
「？！そんなことさせるかよ…ッ！」
すぐさまその場から離れて、Aを助けるための情報を得るため走り出す。
あァ、俺があの時…
彼女を追いかけなかったからこんなことになったんだろうか。
臆病で、意気地なしで、弱虫で何もしなかったから…
…いや、今は自虐している暇はない。
今すべきことは死柄木の思い通りにはさせないこと。
次こそは俺の手で彼女を救ってみせる。
いや、絶対に救わなければならないんだ。
真っ暗で死柄木以外なにも映さないように沈んでいく彼女の瞳をただ眺めるのは終わりだ。
もう何もせずに、何も考えずに、何かに怯えて行動に移さないことは
なによりも無意味なことだとやっと気付いたのだから。
「待っててくれA。必ず俺がお前を…」
そしたら少しはその瞳に俺を映して欲しい と貪欲な気持ちを心の隅で願いながら。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 133人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Omiso(プロフ) - 緑の白猫さん» わわ、緑の白猫様！今作でもコメントありがとうございます！ヒロアカの小説まで読んでいただけて感激です😭かなり納得した終わり方を書けたつもりなので貴方様からの最高の褒め言葉をいただけてとても嬉しく思います！本当にありがとうございました！ (2022年2月7日 0時) (
レス) id: 6bf568ad42 (このIDを非表示/違反報告)
緑の白猫 - はっぴーえんどだ……。私が知っている作者様の中の作品で初めてみたはっぴーえんどだ……! 主人公が初めからちょっと可笑しいのがまた新しく感じ、最終的にヒーロー側につくとはまた違う、正しくはないかもしれないが幸せな道を選んだのが最高でした! (2022年2月7日 0時) (レス) @page49 id: 22cb640d25 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - あゆりさん» コメントありがとうございます！1番好きだなんて…最高の褒め言葉です！死柄木くんの沼によりハマってしまいましたか。よっし、この調子だ()本当にこの作品を読んでくださりありがとうございました！今後とも応援よろしくお願いします！ (2020年5月16日 12時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
あゆり(プロフ) - 今まで読んできた作品の中で1番好きです！！Omisoさんのおかげで、もっと死柄木くんの沼にハマりました()これからも応援しています！ (2020年5月16日 11時) (レス) id: ce98ce751c (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます！！本当に嬉しすぎるお言葉に喜びで胸がいっぱいです！また貴方様を楽しませる作品を作れたらいいなと思います！！今後とも応援の方よろしくお願いします！！ (2020年4月3日 7時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Omiso
| 作成日時：2020年2月10日 22時
