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47話 ページ7

罪を償うために向かうところはもちろん警察署。

歩き続ける毎に近づいて、建物が見えてきた。

一歩、一歩の足取りが重いけれど、私が罪を償い切るのを待ってくれている出久がいるから。


「待っててね、出久。過去の罪を償うために私は…」


いつのまについたのか目の前には立ちはだかる警察署。

その中へと最後の一歩を踏みきろうと前に進んだ。




___だが、突然目の前に現れる人影。




「お前は罪なんて償わなくていいんだぞ?

これからもお前は俺と共に罪を重ねていくのだから」




聞き覚えのある声。

誘惑するような甘ったるい口調。

そして…透き通り、惹き込まれる青い瞳。


「なんで貴方がここにいるの…ッ…荼毘!!!」

「何でって…俺は言ったはずだろ? 必ずお前を奪い返してやる と」


ユラリと近づく彼に恐怖と動揺から足は全く動かない。

そして、ザッと私の目の前に立つとスルリと頰に手を添えられる。


「お前は組織からも俺からも永遠に逃げられねえーんだよ」


その言葉に心は鉛のように重くなり、静かに流れる涙。

すると、涙を止めるように目元に唇を落とされて、安心させるように微笑まれる。


「泣くなよ、A。俺がまたお前を愛してやるから。…ずっと、ずっと、お前を愛してやる」


そのままグイッと引き寄せられて、強く強く抱き締められた。


荼毘から告げられた愛の言葉。

それは、出久から貰った愛の言葉と重なる。


「(A…君を愛してるよ。ずっと君を愛してる)」


あァ…嫌だ…私は出久だけを愛してるのに…

このまま荼毘に囚われて、連れ去られたら私はもう…!


出久の元へと帰ることすらきっと叶わなくなる。


「出久…ッ…助け…!」


心からの叫びを言葉に出そうとするが、叶うことはなく、


黒いモヤが私達を包み込み、そこにはもう誰の姿もなかった。




「お帰り、A。もう"二度と"お前をどこにも行かせねぇーよ」

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Omiso(プロフ) - ユリさん» 最後まで読んで下さりありがとうございました!貴方様を楽しませられたこと心から嬉しく思います!本当にありがとうございました! (2020年9月1日 9時) (レス) id: 9c7156f888 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 凄く楽しかったです! (2020年9月1日 0時) (レス) id: a96c1cf246 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - シラユキさん» 最後まで読んで下さりありがとうございます!貴方様にそう思って頂けてとても嬉しく思います!こちらこそ素敵なコメントをして下さり本当にありがとうございました! (2019年12月18日 23時) (レス) id: 377f79ecdf (このIDを非表示/違反報告)
シラユキ(プロフ) - ラスト、泣きそうになってしまいました!! どのページも楽しみながら読み進めることできました!! 本当に最高の作品をありがとうございます!! (2019年12月18日 23時) (レス) id: 4aa4850497 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - ひまりさん» 最後まで読んで下さりありがとうございます!貴方様から何度もコメントが来るたびにとても励みとなっていました!そして、この作品を褒めて頂けてとても嬉しく思います!本当にありがとうございました!! (2019年11月22日 20時) (レス) id: 1a1ef423e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Omiso | 作成日時:2019年11月8日 22時

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