【WT】花天月地【Smile】 (ページ44)

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成人男性の集団に女子高生一人が勝てる訳など無い。力量不足だ。

しかし、

『こんな女子高生一人でも怨みや苛苛が募ると強くなるって知ってますか』

男たちは私の怨みや威圧に勝てる訳がないと思ったのか、直ぐに逃げていった。

『凛！大丈夫？』

「迷惑掛けすぎてごめん、A」

『“ごめん”じゃないでしょ。私は迷惑なんてし思ってないよ』

「・・・ありがとう！」

『どういたしまして』

今の時間は7時半。花火が打ち上がり始めるのは8時からなので、焼きそばやらたこ焼きやらお好み焼きなど買って、花火が良く見える場所まで行く。

すると、凛は急に私の腕を引っ張った。

「あ、蒼！」

『ちょっと凛、引っ張らないで』

凛は私の腕を掴んで引っ張った儘、彼らのところへ向かっていく。

(以下複数の登場人物がいる為表記変更)

nk「わ、凛だ！」

kin「二人もココ座りな」

蒼と智樹は私たちを｢此処に座って｣と手招きをする。

『はぁ・・・疲れた』

sm「お疲れさん」

shr「あんな元気の塊引き連れてたらそりゃ大変だろうな」

翔希と笑琉は凛のお陰で疲れた私に労いの言葉をかけてくれた。

対照的に、琉唯や霧哉は凛と会話をしていた。
どんな内容の話なのかは私には分からないが。

rn「A〜焼きそばちょうだ〜い」

『まだ食べんの・・・？』

rn「当たり前でしょ！」

『道端で吐いても知らないからね。お陰で3キロ体重増えたとか言っても知らないからね』

凛は「体重」という単語に過剰反応し、「やめときます・・・」と言って引き下がった。

『ダイエット中なんだっけ？なのに良くそんなに食べていられるね。リバウンドするよ』

rn「うっ・・・」

私のオーバーキルにより凛は完全にノックアウト。
男6人の前で体重の話して本当にごめんね凛。
実際そんな事思ってないけどね。

rn「ってか男子の前で体重の話しないでよ・・・」

『こうでもしないと凛一生ダイエットなんてするつもり無いでしょ？』

rn「それは否定しないけど・・・」

kir「あ、花火打ち上がった」

br「わ〜綺麗〜」

霧哉と琉唯につられて私も空を見上げると、暗闇の中で咲き乱れる花火が沢山あった。
もう8時だったんだなぁと思いながら、視界の一面に広がる花火を眺める。

実際の花、という訳では無いが、まさに花天月地だった。