【WT】花天月地【Smile】 (ページ17)

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#16 ページ17

sm｢でもA部活休むんだよな。部活終わるまで結構待たなきゃいけないんじゃ・・・｣

『勉強とかして待つから大丈夫。
それに支えてもらいながらじゃないと歩き難いし』

sm｢まぁ、Aが良いなら｣

私の無理なお願いを笑琉は引き受けてくれた。
ってか部活休むって事も聞いてたのね。
それはそれで事情を話さなくて済むからいいか。

午後の授業は体力テストの点数の記録と自己評価をする時間だった。
と言っても私は上体起こししか測定出来ていない為、結局どうしようもなかった。

先生から｢一応蔓日さんも足治ってきたら測定するからね｣と言われた。
出来ればやりたくない。

終わった人から自習との事なので、本を読む。
別に勉強しろとは言ってないので読書もOKとなった。

他のクラスメイトは飽きたのか、友人たちと話し始めたが、先生が｢五月蝿くしない程度だったらいいよ〜｣と言うので何故かおしゃべりも大丈夫になってしまった。
緩い先生だな・・・

すると声を掛けられた。恐らく笑琉だろう。

sm｢なぁ、コイツがお前と話したいらしい｣

笑琉の人差し指に向けられた先は緑谷くんに向いていた。

『良いけど。えっと・・・』

sh｢翔希で良いから。Aって呼んでいいか？｣

『良いよ、よろしく。
でもなんで急に・・・』

sh｢珍しく笑琉が俺ら以外と話してるから気になってな｣

sm｢そんなに珍しくねぇだろうが｣

sh｢俺らから見たらそういう印象なんだよ。
ましてや女子と会話するなんて誰も予想してなかったぞ｣

そこまでなのか・・・と感心していると、翔希が私に質問を投げかける。

sh｢Aって誕生日いつ？｣

『誕生日聞いてどうすんの』

sh｢祝うから｣

『祝う必要ないでしょ』

sh｢友達の誕生日は祝うに決まってんだろ｣

・・・友達、かぁ。私も笑琉や翔希のことは友達だと思っていたけど私だけが友達だって思ってなくて良かった。
ちゃんと彼らも私のことを友達だと思ってくれていたのが嬉しかった。

『・・・んふふ、ありがとう。7月11日だよ』

すると笑琉は何故か窓の外を見て視線を変えてしまっていた。
どうしたのだろうか。

『笑琉、なんで窓見てんの？外になんかあった？』

sm｢ぅえ？あぁいや、なんでもない・・・｣

あからさまに挙動不審なので余計気になるが、深追いはしないことにした。
対照的に、翔希はニヤニヤしていた。

『翔希は何ニヤニヤしてんの？』

sh｢Aは知らなくていい｣

教えてくれたっていいじゃないか・・・