天然王子 vs 女子高生

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バイトが終わって平野さんの車に乗り込むと

漂う気まずい空気。









「えと、平野さんのお仕事と年齢は…」




平「ジャニーズのKing&Princeでアイドルやってる22歳です…」




平「Aちゃんは…？」






「高校生で、17歳です…」






高校生かぁ、と呟く平野さん。







ど、どうしよう、昨日のやっぱなしとか言われたら…

もうそんなの一生立ち直れない。









「……やっと平野さんと両思いになれたのに、

私は、ここで平野さんを離したくないです。」





年齢や職業なんかで、私の恋を邪魔して欲しくない。




平野さんの方へ体を向けてじっ、と見つめる。


私の気持ちがちゃんと伝わりますように。







「アイドルでも、なんでも、私は平野さんが好きです！

平野さんのためなら我慢だって出来ます！」







「平野さんは、違うんですか…？」






つい感情的になってしまい、目に涙の膜が張る。




そんな私に気付いたのか平野さんはハッとして優しく私の手を握った。






平「Aちゃんが高校生だって知って、正直驚いた。

ほんとは、Aちゃんのためにも卒業まで待たなきゃいけないのかもしれないけど


ごめん、超すき。手放せそうにない。」






そう言って困ったように甘く優しく笑う平野さん。






平「俺はこういう仕事だから、Aちゃんが嫌な思いする事もあるかもしれない。


でも、そんな思いさせないように俺がめちゃくちゃ大事にする、から」






さらり、と平野さんの手が髪の毛をかき分けて左耳に添えられる。

平野さんの熱が伝わって溶けてしまいそうだ。









平「俺と、付き合ってください。」









ギリギリ目のふちに溜まっていた涙はその言葉で溢れ出して


はい、と言う代わりに思いっきり平野さんに抱きついた。






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