天然王子 vs 女子高生

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「いらっしゃ……なんだまた永瀬さんか」


永「またてなんやねんコラ。」






あれからというもの、永瀬さんはこのカフェを気に入ったらしく度々訪れるようになっていた。







「どーぞー」



永瀬さんが頼んだコーヒーをカウンターに置く。





「それより平野さんは来ないんですか」





永瀬さんはよく来るようになったが、肝心の平野さんは以前より来る回数が減っていた。

私の元気もなくなってしまう。はやく平野パワーが欲しいものだ。









永「あーあいつ彼女出来たからもう来んで」


「え！！？！？！」








永「うそ」


パチン、と華麗なウインクを決める永瀬さん。悔しいがかっこいい。






「……うざ」


ジロっと睨むと「んだとこのちんちくりんが」とか何とか言ってきたが無視する。









永「いやごめんて」


永「あいつ最近仕事忙しくてな〜、でも今度の土曜はオフ言うてたから来るかもな」





永瀬さんはコーヒーに砂糖を入れてクルクルかき混ぜながらそういった。いくらなんでも入れすぎでは。









「え！ほんとですか！？」


永「うんほんまほんま」








「永瀬さん、これサービスです」


試作のクッキーをこっそり渡す。
永瀬さんにはぜひ私と平野さんの恋のキューピットになってもらいたい。そんな意を込めて。







「土曜日かあ、楽しみだなあ」



これでしばらく頑張れそうだ。









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