無反応系メイクヌナ。-2-

あつい you ページ30

コンコン、とドアが鳴る。



燃えちゃいそうなくらい熱い身体が、ジョングクからそっと離された。


ドアの向こうから、スタッフさんの声がする。



『ジョングクさんメイク直し終わりましたか？撮影始まりますよ』


JK｢あぁ…はい。今行きます｣




タイミングが良すぎる。


あれ以上抱きしめられていたら、きっと私がどうにかなってしまう。




JK｢…頑張ってくるので、俺のこと見ててくださいね｣




そう言って部屋を出ていったジョングクの背中は


私が思ってたよりずっとずっと大きい。



人見知りのくせに、私と同じくらい小心者のくせに


似てるのに、私と彼は似てない。



何も言えないまま一人になった部屋の中。数秒して、床にへたりこんだ。




｢…あつ…｣




顔から火が出そう。目の前がチカチカする。


さっき、何を言われたんだっけ。ジョングクに、何か…




『好きです』




私が言えなかったその言葉を、禁忌だったその言葉を


容易く言いのけた彼は、私に向けて言ったのだろうか。



蓋をした心の中で、ずっと待ち望んでた言葉。


ちょっと冷静になろう。頭が、ショートしそう。



ソファに横になって、そっと目を閉じる。


あぁ、化粧品の片付けをしてない。ティッシュもブラシもスポンジも出したまま…




…急降下するみたいに、意識が落ちていく。

終了 JK→←好きなんです JK

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