O side ページ6
「ったく…」
せっかく、ゆっくり出来ると思ったのに…。
こんな結界まで張っちゃってさぁ…。
こんなので、俺たちが入れなくなるとでも思ったのかな…。
「翔、離れて」
右手に魔力を集中させ、そっ、と結界に触れる。
すると、ガラスが粉々に砕けるように、俺の手の回りから結界が崩れていった。
気持ちの悪い、靄のかかった世界。
…またこんな小細工して。
こうまでして、関係ない人を襲うのが許せない。
数メートル先が見えないほど濃い靄の中を歩き、3人を探す。
「智、あれ」
翔が指指す先には。
「何、あれ…」
何十メートルもあるような大きな獣が、3人の乗った車の前に立ちはだかっていた。
その後ろには…。
「あいつが動かしてるんだ」
楽しそうに笑っている悪魔の姿。
みんなを傷つけるわけにはいかない。
もちろん、隣にいる翔も。
「気を付けてね」
「うん」
悪魔の指示で車に飛び付こうとした獣の前に飛び出して行った。
今度は俺が車の回りに結界を張って、獣が近づいて来るのを防ぐ。
「あ〜あ、やっぱり来ちゃったんだ」
奥から聞こえる悪魔の声。
「入って来られないと思ったのに」
「今日は…何の用ですか」
考えてみれば、毎回毎回、同じことを質問している。
答えはどうせ同じなんだろうけど。
何でだろう、聞いちゃうんだよな。
「あのね〜？早く王様に来てもらいたいらしいよ？いつまで天使族なんてやってるの、だってさ。あの人が言ってた」
ほぅら、思った通りだ。
そりゃ、自分が俺に悪魔の力なんて植え付けたんだから。
それも、自分の力を直接俺に入れたんだもんね、思い入れも深いってことでしょ。
早く俺のことが欲しいのも、無理ないと思う。
だけど俺の答えもやっぱり同じで。
「何度言われても同じです。絶対行きません、帰って下さい」
「……ふぅん」
悪魔の目付きが、がらりと変わった。
「じゃあ……」
魔力が強くなっている。
悪魔も獣も、次第に本性を見せ始める。
「命令だ、仕方ない」
にやり、と笑う。
「あんた以外の奴には用がない。人間には消えてもらうよ」
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ほっぺ大福(プロフ) - 美唯さん» 今年もよろしくお願いします(*^^*)もうすぐ移行となりますが、良かったら読んでやって下さい！ (2016年1月2日 17時) (
レス) id: 3fb09271d5 (このIDを非表示/違反報告)
美唯 - あけましておめでとうございます(笑)また続き楽しみにしてますね(笑) (2016年1月1日 8時) (レス) id: 14862b15c0 (このIDを非表示/違反報告)
ほっぺ大福(プロフ) - 羅瑠亜さん» ありがとうございます(*^^*) 一応受験生なもので…(-_-;)更新遅くなるかも知れませんが、これからもよろしくお願いします！！ (2015年12月12日 22時) (レス) id: 3fb09271d5 (このIDを非表示/違反報告)
羅瑠亜(プロフ) - 一気に読んでしまいました。とても面白かったです。勉学に小説に...とお疲れ様です＾＾応援しています。 (2015年12月12日 12時) (レス) id: 56711be44c (このIDを非表示/違反報告)
美唯 - 智くん大丈夫かな…？｡続き楽しみにしてますね(笑) (2015年12月9日 16時) (レス) id: 14862b15c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほっぺ大福 | 作成日時：2015年12月4日 15時
