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空白が三十七。 ページ38
思い込みとは怖いものだ。Aはずっと、敦のことを悪くなんて思っていなかった。
黒虎が襲撃に来ないのは、Aが阻止したから。
一人で黒虎に立ち向かっているのだとしたら。
「御免なさい、僕ちょっと行ってきます!」
「敦!?」
国木田の声も聞かずに、探偵社を飛び出して全速力で走った。
黒虎がいるであろう場所は見当がついていた。
孤児院の傍の廃墟だ。
途中でにわか雨が降った。傘も差さずに、噎せ返るような喉の乾きも気付かない振りをして、走った。
♢♢♢♢♢
「は...?致命傷の筈だぞ...?」
「化け物かよ!?」
何とでも云えばいい。もう一度倒れれば今回のように起き上がることは屹度不可能だ。
だからこそ、これで終わりにするしかないのだ。
まだよろける足さえ力にして、走り出す。
地面に落ちた銃を拾う時間は無い。
「うぁあああああああぁっ!!」
固く握り締めた拳を力任せにぶつける。勢いに押されたのか避けられそうな拳も直撃。
倒れる彼をもう一人が避けて、警戒態勢に入る。
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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2019年9月8日 13時