空白が二十一。 ページ22
「だろ!行きつけなんだよ。...で、何だ?」
中也は嬉しそうに笑って、それから真面目な顔に戻る。
「いえ、大した話ではないんですが。初めて会った時、私はその時軍警で、謎の組織を追っていたんです。
その組織の人間をどうして中原幹部が殺していたのか、と」
Aにとっては大事な情報源だが、Aをポートマフィアの人間と信じている中也からしてみれば只の思い出話にしか感じないだろう。
「中原幹部が無益な殺しはしないと踏んでいたので、ポートマフィアに関係しているのかと思って」
全て云い切るまで中也は口を挟まなかった。最後まで聞いて、答える前に葡萄酒を一口飲む。
「彼奴等は、」
「人虎を殺したい人間が集まった組織だ」
人虎、と云われて何の事だか手を顎に当てる。その様子を見て、中也は、ん?と不思議そうに云う。
「芥川から聞いてねェのか?」
「...聞いてません」
そう応えると、中也は判り易く大袈裟に溜息を吐いた。
部下にくらい説明しとけよ...と愚痴を云うような口調で零し、それからまたAに向き直る。
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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2019年9月8日 13時