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#2 待ち合わせ ページ3

確り心配していた理由まで話してくれたね、日和ちゃん。


それよりも息を整える時間ぐらい呉れないのかな、なんて思いながらも、心配させないように返事をする。



「、大丈夫、ちょっと講義が長引いちゃって。

急いできたんだけどさ、やっぱり遅れちゃったね。御免。」



私が笑顔で謝ると、日和は険しい表情から段々と、何時もの和んだような表情に戻った。



「!、そっか、

そっかぁー!
もぉー!びっくりしたよぉ!事故にでもあったのかと思って、いま乱歩さんに電話しようとしちゃった!」



もぉー!なんて云いながらベシベシと私の背中を叩いている彼女は、本当に嬉しそうだ。




勿論心配されるのは嬉しい。それは皆一緒だと思う。

けど、たった十分遅れただけで何か事故にあったことを考えたり、職場の人間(多分)に電話するのはほんの少しやりすぎではないかと思う。

少なくとも私は、それだけなら『何か事情があるんだろう』位にしか思わない。



なので、私からしたら日和のようなタイプは一寸面倒くさいなと思ってしまう。



友達がたった十分約束に遅れただけで電話される乱歩さんとやらにも同情するけれど。





あと、そろそろ背中が痛いです。日和さん。




「あ、怪我とか無い?
走ってきて疲れたよね、休む?」


やっと背中を叩くにを止め、まるで子供の心配をするお母さんの様に聞いてくる日和。


「大丈夫だよ!有り難う

じゃあもう行こっか。日和の休憩時間終わっちゃう」


安心させるための笑顔を作り、歩き始める。


日和は『うん!』と明るく返事をし、小走りで着いてきた。







(しばら)く歩いた頃、日和が『あ、』と何か思い出したように話始めた。


「今日行く処なんだけどさ、私に任せてくれるって云ってたじゃん?」



そういえば、そんなことを云っていたような気がする。

焦っていたからだろうか、普通に何時ものレストランで食べるのかと思っていた。


『うん、そうだね』と軽く返事をすると、彼女は続けて云った。


「実は私の職場の一階に喫茶処があるんだけどさ、そこの珈琲(コーヒー)がすっごく美味しいの!
A珈琲好きだったよね?だから一回連れて行きたくてさー!」



(たの)しそうに話す日和を横目に、そんなことを云ったかな?と考える。

#3 お昼→←#1 私と彼女



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ハコ28 - とっても面白いです。続きを楽しみに待ってます (4月6日 13時) (レス) id: 2c42bd39d0 (このIDを非表示/違反報告)
生きる文鎮(プロフ) - 𝑩𝑰𝑮𝑳𝑶𝑽𝑬────────── (2023年1月25日 11時) (レス) @page17 id: d1f7e0ec66 (このIDを非表示/違反報告)
- これは好きだ… あえてヒロインじゃないのがいい!!! 更新頑張ってください!!! (2023年1月18日 19時) (レス) @page11 id: f2f05df21c (このIDを非表示/違反報告)
めろ。(プロフ) - す、、、好きだ____________文才ありすぎですわ!羨ましいですわ!分けてくださいまし!!!!!!(???) (2023年1月16日 22時) (レス) id: 8e324f8e54 (このIDを非表示/違反報告)
桜音リシア - この作品すごい面白いです!!ヒロインではなくヒロインの友達(仮)っていう設定が気に入りました!応援してます!更新頑張ってください!! (2022年10月11日 16時) (レス) @page17 id: 332c31e382 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:砂糖葉 | 作者ホームページ:nhatev-hdfs yue1  
作成日時:2022年1月22日 17時

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