「子供は残酷」とはよく言ったもんだ ページ24
「ガチャ」と音を立てて、コノハヅキさんの手の中でトランクの縁の金属部分が外れた。
トランクは二重底だったらしい。
コノハヅキさんはグスグス言いながら絵の道具が入っている方の箱を持ち上げどかし、隠れていた下の部分を私に手渡した。
「こ、これで……ぜんぶ………」
その箱の中には、いわくつきのチューブが数え切れないほど入っている。
何よこれ！３つどころかめちゃくちゃあるじゃない。
ああ、頭が痛いわ……。
私はこめかみを抑えながら重いその箱を抱え上げ、キッパリと宣言した。
「アンタ達が大人に戻るまで、これは没収させて頂きます！」
「やめろおおおお！！！」
「いやだああああ！！！」
リーオックさんとコノハヅキさんが手を伸ばして懇願して来た。
だめだめ、そんなのに絆されるものか！
だってこれは皆の安全のためだから！
「大人に戻ったら返すわよ！今のアンタ達には必要ない！」
「ナナミはげんばのくろうをしらないからそんなことをいえるんだ！」
「それがないと、せかいのへいわをまもれないんだよ！」
善良な一般市民を毒殺しようとしてた癖によく言うわ。
「返してよおーーっ！」とコノハヅキさんが大泣きしてるけど、私は完璧に無視してキッチンへ向かった。
戻ってみると、お皿洗いはもう終わっていた。
リーハ君が私の代わりにやってくれたらしい。
今日はつくづく、リーハ君が良い人に見える。
私はお礼を言ってから、コノハヅキさんの毒が入った箱をキッチンの戸棚奥深くに隠し、掃除をしようと雑巾絞りやバケツ運びに取り掛かった。
コノハヅキさん達はまだ床を転がって大泣きしている。
なんでそんなに絶望しているのよ………。
大人に戻ったら返すって言ってるのに。
ふと窓の外を見れば、雪の量は、雪だるまを作るのには申し分のないほどになっていた。
外に連れて行って遊ばせれば、また元気になるかしら。
私はそれからリーハ君と二人で掃除を頑張った。
いつもの倍のスピードで、床や窓を磨きまくった。
終わった時には、まるで全力疾走をした時のように体が熱くなり、呼吸も荒くなっていた。
しばらく休みたかったけど、私は意志の力で立ち上がり、絶望中の二人に声をかけた。
「おーい、二人とも！外に遊びに行かない？」
「い、やだ！」
「いかない！」
幼児二人は頑なに首を振った。
「そうなの？じゃあ、私とリーハ君だけで雪だるまを作ろうかしら」
私がウィンクをすると、リーハ君は頷いた。
「そうですね」
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冷兎 - シャーロックさん» それはない、え、てか二人が言うこと聞くとか明日地球滅亡するの？？ (2021年1月31日 21時) (
レス) id: c9ef579e5a (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック(プロフ) - 冷兎さん» ふふふ、ナイスなのはレイトの絵がすっごくかわいいからだよ！ (2021年1月31日 15時) (レス) id: 9c59d2a140 (このIDを非表示/違反報告)
冷兎 - 姉貴…ここであの絵を取り入れてくんのと青葉入ってくんのナイスすぎる (2021年1月31日 1時) (レス) id: c9ef579e5a (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック(プロフ) - 冷兎さん» もうめっちゃくちゃだねwこれが本当のクレイジーDAYS☆ (2021年1月29日 21時) (レス) id: 9c59d2a140 (このIDを非表示/違反報告)
冷兎 - シャーロックさん» あ、俺よりヤバイ人出てきてはるんですけど？？え、ちょ、らんn((ナナミぃ！サンクチュアリ燃やして彼女と一緒に日本に帰って来い！！ (2021年1月29日 21時) (レス) id: c9ef579e5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャーロック | 作者ホームページ：https://twitter.com/Sherlock_Rio
作成日時：2020年12月22日 22時
