Christmas at the sanctuary!

怖い話 ページ19

おとこは「おれじゃない！ちがう！」とうったえましたが、ケロッグ警部はかまわずてじょうをかけようとしました。
しかし、ケロッグ警部のなかまの一人がそのおとこにひとじちにとられ、いのちがあぶなくなったので、おとこはせいふのスナイパーにうたれてしぼうしました。

おもいがけないけつまつでしたが、それでもじけんがかいけつしたことにはかわりありません。
それに、ひがいしゃも犯人もわるいおとこたちだったのですから。

ケロッグ警部はきをとりなおし、じけんをうまくかいけつしてくれたたんていにお礼をいって、残り少ないクリスマスの時をなかまとともにたのしみにいきました」


リーオックさんはそこまで喋って黙り込んだ。


かなり凄惨なお話だったわ………
私はほっと息をついた。

ストーリーというか雰囲気に呑まれてしまって、お皿洗いは全く進んでいなかった。
止まってばかりでしょうがないわ。
早くやっちゃわないと……と、私がまたスポンジを握り直した時。


「しかし」とリーオックさんの一人語りがまた始まった。

ま、まだ続くの？


「げんばにひとりのこったたんていのくちもとにうかんだすごいようなほほ笑みを、見とがめるひとはひとりもいませんでした」


はい？


「そう、じけんのしんじつは、ただたんていの心のうち……。
ひがいしゃがどうしてしんだのかは、このじけんのしん犯人である、たんていにしか分かりません」


はい？？？


「その七にんのひがいしゃと、スナイパーにうたれてしんだおとこの、ぜんぶで八にんの悪とうたちは……とりひきで得たたいりょうのドラックをつかって、ある一人のきれいな女のひとを、くすりづけにしたうえで放り出したという過去をもっていました。


その女のひとはすぐにかぞくやこいびとの手によって病院におくられましたが、こころにおったきずはもちろん、ひどい病気にかかってしまって、まだげんきになっていません。

女のひとの家族とこいびとは、そのことがあったあともちっとも反省をしないで、まいにちおもしろおかしくおかねをたくさんもうけてつかってくらしている悪党たちがゆるせず、殺しやでもあるたんていに『なんとかかたきをうってほしい』と依頼をしたのです」


おいおいおい……


「じじょうを聞き、依頼をうけたたんていは、まず悪党たち一人一人のいえをたずね、ほんにんに会うと、いろいろな口実をつけて建物の一番上の階にあるへやへ案内してもらい、銃でやっつけました」

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