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海が6 ページ8

「Aちゃん」

ミナミが言った。

「あなたの闇の原因はもう一つあるわね」

「え?」

Aは驚いてミナミを見た。

「どういう事?」

「その答えは自分で見つけるべきよ。ヒントとして『闇は相手の言葉で生まれる。だが、時として自分で生むこともある』」

Aはミナミの言っている意味が分からなかった。しかし、千鶴の瞳が見開いた。どうやら聞いたことがあるらしい。


しばらくして、千鶴が口を開いた。

「お前、俺たちを元の世界に戻すために来たんだよな。だったら戻る方法、分かるんだろ?」

「ええ、もちろん」

「教えてくれませんか?」

Aが言った。

「あるけれど、時間はかかるわ。それでもいいの?」

Aと千鶴は顔を見合わせるとすぐにうなづいた。

「いいわ。教えてあげる。戻る方法は2つ。1つ目は泳いでいく。ただし着くまでにサメに食べられて終わりよ」

ミナミはそう言って上を見た。上にはいつの間にか、サメがうようよ泳いでいる。

「2つ目は、この海にある“希望の丘”よ。東へまっすぐ行くと、門番がいるわ。その門番を上手く言いくるめて、町に入る。そして、商店街が立ち並ぶ場所から骨董屋(こっとうや)に行くと、私の知り合いがいるから、希望の丘について何か聞くといいわ」

Aは首にかかった懐中時計を握った。

「ミナミちゃん、ありがとう。希望の丘に行くわ!」

Aは拳を握ると、千鶴と一緒に走って行った。

「……姫様……」

ミナミの言った事は、2人の耳に届く事はなかった。

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設定タグ:名前変換オリジナル , 恋愛 , 水無月梅雨   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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水無月梅雨(プロフ) - 分かりました。教えていただき、ありがとうございます (2021年3月3日 7時) (レス) id: 7077dc23a8 (このIDを非表示/違反報告)
理紗@プロフ一部更新(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。私のCSSを変えていただけないでしょうか?どうやら再配布禁止の画像を使っていたので申し訳ないですが。大変ご迷惑をかけしました。全部が違反した分けではないのですが保証も出来ないのでよろしくお願いします (2021年3月3日 3時) (レス) id: c9fefc2be8 (このIDを非表示/違反報告)
水無月梅雨(プロフ) - ありがとうございます!これからも頑張ります! (2020年11月3日 10時) (レス) id: 0b696e993f (このIDを非表示/違反報告)
橘 葵衣 - 続きが楽しみです。これからも頑張って下さい! (2020年11月1日 20時) (レス) id: bbcf5d6d19 (このIDを非表示/違反報告)
ロジャーさん月になって - 頑張って。更新してくださいね。 (2020年11月1日 19時) (レス) id: 02b5762701 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水無月梅雨 | 作成日時:2020年9月12日 16時

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