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7【スライムの。7】 ページ8

………びっくりしたぁぁぁぁぁぁ!!

いやもう本当、何回目!?
びっくりしすぎて岩影に隠れちゃったよ!
あーびっくりした。

もう嫌だ!ここはお化け屋敷なのかな!?
お化け屋敷ってなんだっけ!?!?


おおお、落ち着け私ぃ!
静かに、静かに、深呼吸しよう。

『…ふぅー……。』



…よし。多分落ち着いた。
段々叫ばなくなってきた自分をめちゃくちゃに褒めてやりたい。
いや、別に褒めるほどのことでもないけれど。


よし、落ち着いたから少し考えよう。

さっきの声は声じゃなかった。
なんて言うか、言葉として伝わってきたというよりなんかこう…。

そうだ。頭の中に直接語りかけてきたようなそれに似ている気がする。
多分、テレパシーとかそんなのだよ。多分。


え?だとしたらまずくない?
咄嗟にこんな岩影に隠れちゃったけれど、多分、声の主は私が居ることに気づいている…はず。

あのぷよぷよな物体は、さっきよりぷよよっと、まるで辺りを見渡すようにぽよぽよしている。
…うん、ぷよとぽよが多くて何言ってるかわからないわ。

でも、まあ多分だけれど、あのぷよぷよな物体もさっきの声みたいなのは聞こえたってことではないだろうか。
少なくとも、私は薄青色のぷよぷよな物体(アレ)よりは小さくはないのだし。

……これって、隠れずに大人しく出ていった方が良いのだろうか。


もんもんと頭の中でごちていると、また声が聞こえた。


(おい!聞こえているだろう?返事をするが良い!)


わわわ…!

一気に身体中が震え上がった。

どどど、どうしよう。身体が思ったより固まってしまって動けない。

そりゃそうだ。得体の知れない何かに声をかけられているのだから。

おかしい。先程よりも空気が冷たい。寒い。
鳥肌が立ちそうだ。

目の前で、あの、輝く草がさわさわと音を立てながら揺らめいている。


唇が僅かに震えながら、ほぼ反射的に声を発しようとうっすら開く。


『…あッ…えっと…』

(うっさい、ハゲ!!)


………ん?

私は慌てて口を閉じる。

…今のは何?
さっきとは違う声?


体温が、段々と元に戻っていくのを感じた。

輝く草は、もう揺れていなかった。

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ミナ(プロフ) - 夢見る雀さん» ありがとうございます(´;ω;`)そう言っていただけるなんて感激です!頑張ります!!(´TωT`) (2019年10月14日 21時) (レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
夢見る雀(プロフ) - この小説めちゃくちゃ好きです!更新頑張ってください! (2019年9月27日 5時) (レス) id: fa272da316 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - 3626 5503 63さん» ありがとうございます!(´;ω;`)ゆったり更新ですが、がんばります! (2019年8月21日 1時) (レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - かぐやさん» そうですよね!アニメ2期も楽しみです(*^^*) (2019年8月21日 1時) (レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
3626 5503 63 - 更新大変かもしれないけど 頑張って下さい! (2019年8月13日 10時) (レス) id: 878066c85e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミナ | 作成日時:2019年6月29日 0時

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